七瀬葵 2013-08-08 22:31:51 |
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ははっ、冗談で怒るなんて、お子様だな。
(くす、と微笑みそう続けた。笑顔は初めて浮かべた。でもそれは心から笑えない、偽りの笑顔。相手を見つめる。その溢れそうな涙に、視線を背けた。見ていたって、何も出来ない。拭ってやる事も、慰めてやることも。「冗談は辞めなさい。大人を好きになったっていいことなんかない。大人になんか、ならない方が良いんだ。」其れだけを続けて、小さく溜め息を吐いて、扉に向かって歩き始める。「..少し頭を冷やせ。年上を好きになるのは一般的にあることなんだ。一時的に過ぎ去る事。早く帰れよ。」そう続けて扉に手を掛けた。嫌いだ、こんな弱い自分が)
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