...滲みるね。何かじわじわする。 (傷口に滲みる消毒液に表情一つ変えずに淡々と述べる彼女。白い綿に滲む赤い血の色と消毒液が混ざって、汚い色になっていく。既に壊れた彼女は、それを見詰めて何を想うのだろう。傷口にじんわりと優しく滲む消毒液に、目を伏せる。彼女自身、壊れているのは自覚しているんだろう。...でも、せんせいを想えるなら、わたしはどうなってもいいの。)