主チャン 2013-06-16 19:02:42 |
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あ、ハイ。(2分程経っただろうか。急にガラガラと鳴り響いて開く扉。入って下さいとの声に適当に返事をしておく。コツコツと鳴る靴音。クラスからの視線が痛い。チョークを持ち『澤峰 諒』と黒板に書き軽く手を払うと振り返り「えー、引っ越してきました澤峰 諒です。これから宜しくお願いします」と簡単に自己紹介をすれば、一つの不安が込み上げる。ルックスはそこまで悪くない…いや自分で言うのも何だけど格好いい方だと思う。金だって持ってるし心配はない。運動も勉強もまぁできる。じゃあ何が?分かりきったこと。『友達』だ。この歳になって友達なんて馬鹿馬鹿しいと思うかもしれないが友達は大事だ。お互い利用され、利用する。それは大人になっても変わらない。どうせ俺は親父の会社の跡を継ぐから利用するだけだ。そんな友達は男でも女でも良い。女だったら今の彼女は俺の金目当てだから別れてその新しい女と付き合えば良い。フフフつくづく俺って悪い奴だな。そんな事を思っていれば先生からの声。席は空いている所をだと。空いている所を探すと一番後ろ。隣に髪がチョコレート色の女子が居る。何処かで見たことあるが思い出せない。まぁ、こいつが次の俺のカモになるっていうことは決まったかな。
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