通りすがりさん 2013-06-08 18:19:09 |
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知り合いらしい奴の声がすると思ったらあんただったのか。笑い飛ばせと言われても無理だ、何故かって?魂を吸い取られたのは僕の方だからな!聞かなかった事にしたくてももう遅い、だからといって盗み聞きする趣味は無い…んだが。
別れの日を想像するのは幾ら何でも早過ぎるぞ。命の限界を迎えるまではしぶとく付き纏ってやる。だからあまり早歩きして僕を置いて行ったりはしないでくれ。僕にはもうあんたしか居ないんだ、あんた抜きで生きるくらいなら苦しみ抜いて死ぬ方がましだ。
昨日の夜、不思議な夢を見た。あんたが望遠鏡を覗いていて、何を話しかけても振り向かなかった。あんたは言ってた、流星群が見事だから君も見てみるといい!と。でも知っての通り、僕の視力は良くない。悔しくて黙っていたらあんたが僕の手の上に星を載せてくれた。そしてこれは私の化身だから大事にしてくれ、君にしか見えない星なんだよ…そう呟く時の優しい眼差しが未だに思い出されて苦しい。妙な事を言っているのは自覚してる、うっかり聞いても直ぐに忘れろよ。
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