高槻 直 2013-03-23 20:43:49 |
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(重なり合う唇の隙間から洩れるのは己を拒むような相手の声。我を忘れたように一方的な口づけを続けていたが、不意に突き離されるような強い力に一度は体が離れ。「…っ、」拒まれる事くらい当然予想はしていたが、いざ拒まれてみると胸が切なく締め付けられて。何か言いたげに此方に向けられる相手の眼差しには己に対する軽蔑や失望も含まれているのだろう、そう思えば胸の痛みは深さを増し息が詰まりそうになり。それでも一度溢れてしまった想いを抑える術など持ち合わせておらず、相手を真剣な眼差しで見詰め返しては再び相手にのし掛かり)
──……わりぃ、瑠夏…
(聞こえるかどうかわからない程小さく洩らした言葉は説明もなく無理矢理な行為への謝罪か相手に抱いてしまった感情に対しての懺悔か、相手の反応を待たずに強引に唇を塞ぎ。そこに先程のような始まりの緩やかさは無く、唇の僅かな隙間を裂くように舌先這わせては性急に割り込ませ。相手の舌を掬えば時折吸いながら求めるように夢中で口内をまさぐって)
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