彪奈 2013-01-27 22:58:28 |
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『少し、…よく分からない子』
『ひねくれてるよな、放っておけよ。あんな奴』
『本人が其れを望んでんなら其れでいいんじゃね?』
『行こ。関わらないほうが良いよ』
そんな悪口にも彼は気にも留めずに言う。
『別に…。言わせたいだけ言わせれば?』
でも本当は知ってるよ。独りで泣いてることを。
相方の居ないストレンジダーク。綺麗な翡翠色の瞳の彼は鏡音レンモジュールの中で一番オリジナルに近い容姿を持っている。一人を望み人と接触することを酷く嫌う、まるで鳥かごに捕らわれた小鳥のよう。皆からはあまり良い定評では無い様子。
でも私はそんな彼に興味を持った。
「ねぇ、何してるの?」
「…いきなり何」
薄暗い彼のフィールドで空を見つめる彼を見つけた。声を掛けてみたものの睨み返されてしまった。
「んーん、ストレンくん見つけたから」
「放っておいてよ」
「やだ」
素っ気無く返されてしまうが負けずに此方も引き下がらない。
「何で。オリジナルのところにでも行けば良いじゃないか」
「私は今ストレンくんと話してるの!レンは関係ないでしょ」
む、と其の言葉に不服を覚える。
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