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No.2
by 刹那 2012-09-26 21:29:24
プロローグ
「サクラだ…」
そう言った言葉は、真っ青な空にすいこまれていった。
その時、一枚のサクラの花びらが目の前をひらひらと舞っていった。
思わず花びらが飛んできた方に目を向ける。
そこには、一人の男の人が立っていた。
自分と同じ、真新しい制服に身をつつみ、満開のサクラの木を見上げている。
その人の横顔と、満開のサクラがきれいすぎて…儚すぎて、なぜだか涙が出そうになった。
私の目の前を舞っていくサクラは、私の恋のはじまりを告げていく。