モン雑ファミリー集まれ!2

モン雑ファミリー集まれ!2

ゼロ  2012-08-12 16:50:55 
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キャスフィが除外されてしまったので改めて造りました。
まあモン雑ファミリーの人じゃなくても良いですけど、皆でチャットを楽しみましょう!!
それでははじめ!!

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  • No.23881 by なんとか紅緑  2014-09-06 19:00:30 

ブライトクロス
第十話 『雷』のガーディアン

ラシウス先生が右の手のひらを見てから拳を作り、親指と小指を立てて顔に持っていく。
「もしもし、どうなされたのですか?」
どうやらコールが入ったらしいが、休憩中とは言え先生が授業中にコールを受けるなんてあるか?
「えっ、本当ですか?…はい、わかりました
はい、そちらもお気をつけて
それでは失礼します」
「先生、どうかしたのかしら?」
アヴィスが先生に質問する。
前から思ってたがコイツ、目上だろうが遠慮なくタメ口を利きやがる。
ついでに、ナキネも俺にタメ口だったな。
「ええと…なんというかですねぇ…」

ズシィィィン!
先生が口を開いた直後、落下音と振動が響いた。
クールが窓に駆け寄り、外を見る。
「!?……先生、あれを!」
先生は部屋の一番右端の窓に向かった。
「あれは……突入タイプの大型ミーティアです!」
俺達や他の生徒も窓の外を見る。
ゆうに三メートル超はあろうかというミーティアが校庭に立っていた。
訓練で戦ったタイプとはかなり見た目が異なる。
全体的に滑らかな曲線が特徴的でスラッとした形状。シャープな手足を持つ人型だ。

「わあ~!たいへんですね~!でもきぼうをすてたらだめですよ~!」
なぜか不自然な喋り方をする先生。
生徒達は初めて見る本物の敵に恐怖を覚え、動揺している。俺もそうだが冷静になろう。
クールとアヴィスは比較的落ち着いて見える。
アルメリィに至っては平然と……いや、気にしていないという意味では平然だが、疲れてグッタリしている。
「あ~!」
先生が後ろへ振り返り、大きな声を出しながら右手で窓の反対を指差す。
皆もその方向に振り向く。
何も無いようだが…?
背後で何かが激しく光り、轟音が聞こえた。
「あー!」
先生がまた振り向き、窓の外を指差す。
そこには黒く焦げたミーティアの残骸があった。
「かみなりがおちたみたいですけど、ねらってあててくれたんでしょうか!
さいきんのてんこうぎじゅつはすごいですね~!」
俺達は皆ホッとしたが、むしろ急な展開にポカーンとしてしまう。
「さて、とにかく安全のため学校の地下シェルターへ一時避難して下さい
先生は用がありますが、貴方達だけで大丈夫ですね?」
ですね?と疑問系にしているものの、有無を言わせぬ威圧感を感じた。
まだ一週間も経っていないが、柔和な普段のラシウス先生のイメージとのギャップが、その感覚を際立たせた。
先程の事もあってかえって冷静になっていた俺達は、大人しくシェルターへ移動する事となった。

地下シェルターでクラスごとに集まり、別の先生が点呼を取った。
下層天地まで侵攻される程の被害は、実に八十年ぶりだという話も聞いた。
「避難しなくても、むしろ少しくらいの手助けになる戦いは、俺達にも出来ると思うんだけどな」
「いや、よく考えてもみろよ?
衛星砲と地上砲台の弾幕を掻い潜り、迎撃部隊の攻撃の中で地表を突破
更には中間層の討伐隊からも逃げ切ってきた奴がいる非常事態だぜ?
そんなん学生は避難するに決まってるさ」
「それに私達の装備はあくまで訓練用
正式戦闘兵は更なる訓練も受けているし、統制された指示系統も無しに戦うなんて甘い考えよ」
「残念だが、俺達はまだヒーローじゃないんだよ」
「そうか………」
「それにしても、あの不自然な雷は何だったんだろうな?」
「あれは……ラシウス先生の……仕業よ……」
「マジかよアルメリィ!?
確かに様子が変だったけど…」
「詳しくは…わからない……けど
あんな事が……出来る…なんて……ただものでは……ない…」
「でも、何でそんな人がスクールの先生をやっているのかしら?
それが最大の疑問ね」
「ところでアルメリィ、お前大丈夫か…?」
「……短期決戦……以外は……無理……」

中間層
上層天地と下層天地の間に存在する三層の空洞。
地表を突破したミーティアから、一般市民を守る最後の防衛ライン。
討伐隊とミーティアの苛烈な戦いが繰り広げられていた。
右手から放った金色の放電が敵を内部まで焼き焦がす。
「今のが最後の一体ですね」
「申し訳ない、雷のガーディアンはもう戦わないと決めたと伺っていましたが………」
「死者が出なかったとは言え、私の方こそわがままで戦場を離れるなど愚かな事をしてしまいました…
謝るのは私です、申し訳ございません……」
「それなら俺だってそうだろう」
たくましい体格の男性が私のそばに飛び降りてきた。
「ディグナー先輩……」
「お前は任期を終えているんだ、後の時間を自分の意志で生きたっていいだろう」
「そう言って頂けるのはありがたいのですが……
私が前線にいれば、皆さんを危険に……」
「そんな事言ってたら一生を犠牲にするハメになる
だいたい今になってこんな攻撃を受けるなんて誰が予想した?
俺達が残らなかったのは皆が合意した上での決定だった
責任は俺達を含めたその時の全員にある
今度は俺とシャリアが残る、ガーディアンが二人もいればお前などいなくても困らん
お前の『残り時間』はそう長くないんだろう?自分の居場所へ戻れ」
「ありがとうございます…」
「恩を感じてるなら俺達が安心して休めるぐらいの立派な後輩を育ててくれや」
「……はい!」

地下シェルターにラシウス先生が現れた。
先生は二つの事を報告した。
襲撃を仕掛けたミーティアの殲滅が確認された事。
今後は二人のガーディアンが防衛に参加し、安全を確保出来ると判断された事。
しかし地表から下層天地まで続く穴がふさがった訳じゃないし、またミーティアが激しい攻撃を仕掛けて来ない保証もない。
みんな不安を抱えたままだ。
そんな不安を察してか、ラシウス先生が話をする。
「実はその二人のガーディアンというのは、このスクールの出身で、私の先輩だった人達です
当時もあの人達は、修練に修練を重ね、 今の貴方達とは比べものにならない程優れた戦士達でした
ですから何も心配は要らないと、私はあの二人を信じています
貴方達は二人と同じ学校に通っている、誇りに思って下さい
そして、貴方達はその後を継いで戦う役目を!
あるいは別の分野で、それと同等価値の活躍をする力を秘めています!
明日も安心してスクールに来て下さい
ガーディアンの後輩として、これからも多くの事を学び、努力し、成長していって下さいね」

「はぁ~…やっと帰れるのね、もうくたくたよ」
「明日も学校あるのよ、アルメリィ」
この二人はすっかり日常気分に戻っている。
見ていてなんだか安心するぜ。
「そうね、早く帰って休もう、明日もあるし」
「『明日は行きたくない』じゃなくて、そういう言葉が出るなんて、アルメリィも案外まっすぐね」

第十話 『雷』のガーディアン 終
次回 偽りと操り

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