小説:マ族の王

小説:マ族の王

マタタビ  2012-08-07 00:21:14 
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え~・・・どうもマタタビですw

今回は只引き籠ってるのもあれなんで、小説でも書いてみようかと・・・w
ぁ~・・・反厨二の人は止めておかないと、目が充血して心臓発作 が・・・

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  • No.2 by マタタビ  2012-08-07 22:54:47 

第一話:仲魔

・・・駅の中に生温い風が、臭い匂いと人混みの雑音を乗せて、
列車を降りた俺たちを迎え入れた・・・。

過去にあんなことがあったとは思えないほど、街は賑わっているようだ・・・
街の賑わう音と、駅の風が乗せて来た雑音が俺の耳を遮った・・・

しかし・・・

「さて・・・」

メモを見見直し、銀髪を掻きながら一人の少年が眉を寄せている。
我が幼馴染、アスモデウス=ノーエミネルヴァ。

「取り敢えず・・・どっかで飯でも・・・」
「って、あんたはさっきも食べたでしょ!!;」

そう言って、紺碧色の長髪を靡かせ一人の女性が我が幼馴染の後頭部を殴りつけた。

「いってぇぇ!!・・・」

涙目で叫んではいるが、基本いつものことなのでスルー。
二人の会話を無視して、俺は眠い目を擦った。
列車内の睡魔は未だに消えず、俺の脳内を駆けずり回っていた・・・

「あぁ??大丈夫か??ルシィw」
「んァ~・・・ちょっと眠ィ・・・」
「大丈夫か??w・・・カバン・・・持ってやろうか??w」
「い、いい!!;;」

此奴に渡してしまっては、俺の携行品が全て食われてしまう・・・;。

「取り敢えず、行こう・・・。向こうの確認もしたい・・・w」
「そうだなァw・・・取り敢えず・・・行くかァw・・・って、何やってんだァ??wさっきからァ??w」
「ほぇ??wべ、別になんでもないよ??・・・;;」

紅い短髪を揺らして、童顔の少女が難しく可愛いらしい顔でこちらを振り向いた。
馴染み深いその笑顔には、どこか焦りが混ざっているようで何かを隠している事は、
最初に提案を出した、紺碧の髪色の女性はヴァルモス=ディアマンテ。
俺と歳は大して変わらないが、俺よりも年上だ・・・だから、
俺から見れば、とても少女とは言えない・・・
なーんてこと言ったらキレることは承知の上なんで、黙っておく。
そして、俺の前で作り笑いをして、明らかに何かを隠していること丸出しで、
当の本人は隠しているつもりであろう状態の、この幼げな赤毛の少女・・・
パイモン=マドリド・・・。

そして俺・・・ルシフェル=N=ゴート・・・
俺たちは、この表面上幸せそうで裏に大量の問題や謀略が渦巻いている・・・らしい街。
この街、ニヴルヘイムは過去魔神王の庭と言われた場所だ。
俺たちはまず、魔神王に近づく旅の初めに、この街に拠点を置くことにした。

「パイモン・・・別にさっきの気にしてないからw;;」
「で、でも・・・」
「いいってェのォw・・・」

先程の弁当の事を気にしているようで、何かを考えていたようだ。
俺は本当に小食なので別に構わなかった・・・。

「ほら、あんたら行くよ・・・」
「うィ・・・w」
「あぃよ・・・w」
「ほいさっw」

ここで与太話をしていても仕方がないので、取り敢えず一番冷静な案を飲んだ。
暫く歩くこと数10分、一軒の巨大な豪邸に着いた。

「ここかァ??購入したってのはァ??w」
「あぁ・・・知り合いに少し安めに譲って貰ったw無論、自己管理も込みだがなw」
「そうかァ・・・wお前の人脈には驚かされるぜィ・・・wふァァ・・・」
「惚けるなw・・・どうせ裏でお前が糸引いたんだろ??w」
「さァ・・・知らんなァw・・・」

と、向こうの会話が気になって耳を傾ける。

「いいか??お前は、ルシィのいないところでは食料には触るな??解った??w」
「はぁ~い///」
「本当にわかってんだか・・・;;」

笑いが込み上げる腹を抱え、ヴァルが涙目になっている。

「さて・・・取り敢えず・・・入るかw」
「そうだなァw・・・」

全員連なって部屋に入る・・・。
後ろで二人がいつもと同じやり取りをしているが、これも平和である証拠なのだろう。
門の鍵を開け、部屋に入って俺たちは息を飲んだ・・・。

「っ・・・」
「これは・・・」
「なんとも・・・」
「すっごーい!!w大豪邸だね~!!w//」

大きな扉の先に広がったのは、中央の広間であろう数百畳の巨大な空間だった。
奥に向かって真ん中を貫き、奥で二つに割る紅い絨毯。
奥で怪しく光る黒い魔導シャンデリア。どう考えても、俺たちが住まうには大きすぎ、
尚且つ、俺たちが購入するには高貴すぎる住まいだったのだ・・・。
確かに安くして頂く契約はした記憶があるが、ここまでの物を要求した記憶は無いし、
安くなったとして、俺達に売るはずもなく、第一俺達が買える様な値段になるわけがないのだ。
しかし・・・

「うわぁぁぁ・・・あははは~・・・♪あは~♪」

この走り回ってヴァルが何も言わない情景を見ると、恐らく本当なのだろう。
本当だとして契約相手は誰なのだろうか・・・俺は知り合いの人脈を宛にしてここを買い取ったが、
少なくとも俺の居た修道院よりは安いだろう・・・それにしてもこの違いは大き過ぎる。
修道院はこの建物よりも遥かに小さく老いているはず・・・。

「・・・;」
「ま、いい所手に入ったみたいだなw」
「あ、あァ・・・取り敢えず、部屋割りをしよう。荷物が重ェw;」
「そうだなw・・・」
「はいは~い!!w僕、もう大人だから一人部屋がいいで~す!!w」
「却下だ。お前は一人でいると建物が崩落する。パイモンはルシィと同室な;」
「解ったァ・・・w」
「え~・・・むぅ・・・」

態とらしく頬を膨らますが、撫でて宥める。
何でも、俺の付近に居れば、腐蝕が止まり逆に清潔になるんだそうだ。

「えへぇ~・・・////」

そして、基本なでると弛れる。

「んじゃ、私達は一人ずつでいいなw」

「解ったw」

こうして荷物を置き、各自必要なものを買い揃えることになり、
玄関を出て7時を目安に解散した・・・。


「ようw嬢ちゃんw」
「ほぇっ??・・・あ、あの・・・」
「ハハ!!きゃ~わいい~ww」
「俺等と一緒に遊びに行かな~い??w」

ガラの悪い三人の魔族が・・・少女の周りに並び視界を遮る。
恐らくこの街の下級の無法魔族であろう。

「いいじゃんかよ~w!!」



「暗くなって来ちゃったな~・・・」

赤毛の少女は・・・小走りで帰っている途中・・・先の見えない暗闇に・・・道を違えていた・・・

「ぅ~・・・ここ、どこだろ~・・・??・・・」

少女は目の上に揺れる涙を浮かべ、彷徨う・・・
少女の上の魔導街灯は、本来道を照らすものだが・・・今は只々不気味なだけであった・・・


と、男が無理矢理腕を引っ張る・・・。

「やっ!!止めて下さい!!・・・」

少女は腕を振り解き、男の頬を張った。

「ってぇな・・・このクズ虫がぁ!!・・・
此奴・・・女だからってもう容赦しねぇ・・・w取り押さえろっ!!」
「っや!!止めて下さい!!・・・」

男達は少女を取り押さえ、中央の短髪の男が長い刃物を持って少女の前髪を引っ張り上げた。
しかし、取り押さえた一人が逆に怯え始めた・・・

「ぜ、ゼイルさんもういいんじゃ・・・;」
「煩ぇ!!・・・」

ゼイルと呼ばれた中央の男は、仲間と思われる魔族の顔を持っていた刃物で突き刺した。

「ぅ?!うぁぁぁぁ!?!!?・・・」

男は甲高い叫び声を上げた。中央の男はそれを無視し、再び少女に刃物を向ける。

「さぁて・・・口が広がるか??w耳が削げるか??wwそれとも、目玉が潰れるかな??w
ヒャハハハハハハハハハハハ!!wwwww」
「(こ、この人・・・本当に悪魔っ・・・!?・・・)」

怯える少女を相手に高笑いする男・・・。
少女は声にならない叫びで助けを求める・・・。
と、暗い闇の向こうに影が一つ・・・見えないようで揺れるその影は・・・

「遅いと思って来てみれば・・・w」
「ビンゴか・・・w」
「あァ・・・夕飯が冷めねェ内に・・・帰ろうぜェw・・・」

━━━━━━━━魔族の神の王━━━━━━━━

「お前ェ・・・」
「あァ??w・・・」
「俺の仲魔だァ・・・返して貰おうかァ・・・w」
「ヒャハハハハハハ!!何を言ってんだ!?wてめぇは!!黙ってくたばれぇ!!w」
「死なねェ・・・」
「あぁ!?wそもそも誰なんだてめぇはよォ!!」

男が長い刃物を少年に向かって振りかざした。


「俺ァ・・・魔神王になる男だァ!!・・・」

刹那・・・。
突如、男が碧く燃えがったのだ・・・。

「うがぁぁぁぁぁ!!・・・・・・熱ぃ!!熱ぃぃ!!」
「悪いなァ・・・こいつァ・・・俺の仲間だァ・・・返して貰うぜィ??・・・」
「クッソ━━━━!!覚えてやがれ!!」

男は全力で炎の灯ったまま走り去って行った・・・

「ふゥ・・・バカ野郎がァw・・・」
「ぅ・・・ぅぅ・・・」

少女は、先程の冷たい涙とは違う熱の篭った雫を目の上に浮かべた・・・。

「うわぁぁぁぁぁん!!・・・ぅぅ・・・グスッ・・・こ、怖かったよぉ・・・」
「よしよし・・・泣くなァw・・・家に帰ろォ??なァ・・・??w」
「ぅ・・・ぅん!!////」
「さぁて・・・腹減ったし帰るかw・・・」
「あんたはいつもそれじゃない・・・;w」

少年たちは、楽しげな笑い声と共に明かりの方へと消えて行った・・・
この事件が運命とは知らずに・・・

少年少女達が去ったあと・・・空中に不気味な影が浮く・・・
椅子に座っているのだろうか??・・・その椅子さえも浮いていて影だけではよくわからない。

「やってくれますねぇw・・・少しは興味が湧きました・・・w」

少年は・・・何をしたのか・・・。少女は・・・何を思うのか・・・。
そして、これは本当に偶然なのだろうか・・・。

彼らに、これらを知る術はない・・・。

だが・・・一つだけ断定出来ることは・・・彼らは・・・『仲魔』だ。

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