盟 2012-08-06 15:08:54 |
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(奏視点)
ー教室ー
俺は幸崎 奏、17歳。見た目は普通の高校生。だけど、一つだけ普通じゃないところ・・・それは、
俺が死神であるということ。
まぁ、死神って言っても色々ある。死んだ者を案内する死神、人を殺る死神・・・と、他にも。
ちなみに、俺は生きている者の寿命を見ることができる。そして、人生に耐え切れなくなって
死んでしまおう、と考えている者の手助けをすることができる。勿論生きようとする方のだけど。
例えば、「もう生きるのが辛い、死んでしまおう」と考えている人がいたとする。その場合は俺が
その人の過去を読み取り、そしてこのせいでこんな風になったんだな、と言う記憶を消してあげる。
記憶を消したところに俺の存在を入れ、その人の心に直接触れる・・・みたいな感じだ。
「おい!幸崎!今は授業中だ、ちゃんと授業を聞け!!」
あーあー、曄ちゃんが怒った・・・
「すみませーん、授業がつまらなすぎてぇ~・・・」
「てんめっ・・・!・・・幸崎、後で生徒指導室に来なさい」
「ははっ!曄ちゃんの怒る攻撃!さぁ奏ちゃんはどうするっ!?」
笑いながら颯が言った。バカだ・・・まぁ、そこが面白いけどさ。
「私奏は、その誘いを遠慮致します!」
ノッてふざけてみた。いつものことだけど・・・そして教室が爆笑の渦に巻き込まれた。
「・・・はぁ、俺様が直接家庭訪問してやろうか?あ?」
一瞬で笑いが消えた。こいつが家庭訪問に来るとろくなことにならない・・・
「やめてください。先生が来るととんでもない事になるので(キリッ」
「お前なぁ・・・何でキメ顔まで作ってんだよ・・・」
呆れて言ったのは迅。まぁ呆れて当然だろうな
「・・・俺が疫病神みたいに言うなよ!折角通称イケメン教師の俺が行ってやるっつってんのに!」
・・・引いた。確かに顔はいいが・・・俺には負けてるだろ。
「ふぅん・・・?じゃ、この通称ミステリアスなイケメン王子様が行ってあげても構わないぜ・・?」
俺は歩きながらそう言い、教卓に手を付いた。
「な、なっ・・・!何言ってんだお前はー!!!」
曄ちゃんは真っ赤になって叫んだ。こいつ、もしかして俺のこと・・・?
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