それが人間にとって一番恐いこと、らしい。 つまり、昔も今も。どれだけ辛くても苦しくても。 それが「最低」。ではない。 人間が存在するのは――――― 考えるため。無にならないため。 皆が追い込まれて、「最低」を知ることがないように。 もう何も恐くない。怯えなくていい。 どれだけ辛くて苦しくて恐くても、辛くない。苦しくない。恐くない、はず。