ナルガEX 2012-03-27 18:10:33 |
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どうもこんばんは、NIGHTMAREです~
今回もご確認いただきたい話が書きあがりましたので、よろしくお願いします(出来れば二週間以内?)m(__)m
注:現在掲載しているものの一話先の話となります
=C rimson Blaze=
第八十八話 エグゼクター
「よし、ジェノスは勝ったみたいだね。この感じで囮に遭遇し無かったっていう事は、多分残りは通常戦力……」
ジェノスによる起現者、即ちシアーズの撃破を確認したウルは、彼が最進行した事に安心感を覚え、予定通りに索敵を続行する。他のメンバーの二倍以上を誇る巡航速度と裂く敵範囲を活かし、凄まじい効率で索敵を進めていたため、居場所についてほぼ当たりをつけていたウルは、その箇所を一つ一つ調べているところであった。
「ただ、これは喜んでいいやら悲しんでいいやら……」
ジェノスの勝利を喜んでいる心の片隅で、微妙な心境もウルは抱えていた。あのチンピラもどきコンビまでも障害を排除し、こちらを目指していたのである。彼らでさえ仮にも同じ部隊に所属する起現者なので、実力“だけ”は確かなのである。脅威を排除してくれたことは確かに助かることであり、実際それが彼らの唯一役に立ってくれるところではあるが、それ以外では何をしでかすか分かったものではない……
「まぁあんなの、相手に直接護衛してるのが居なければ、どうとでもなるか。……と、怪しげな反応見っけ」
とはいえ、そういう連中だからこそ手綱を引く手段は用意していると言うもの。元よりそのつもりだと心を切り替えた頃、センサーに多数の人間らしき反応を見つけた。彼らは付近の洞窟に隠れようとしているように動いており、ほぼ間違いなく当たりを引いたと確信する。瞬時に先回りするルートを構築し、ラージブーストを展開して動力伝達を集中、亜音速巡航を開始する。
「あの二人も近いなぁ…… ええい、ままよっ」
ウルの索敵情報は随時他の三人にも伝わっている為、当然ながら問題児共も接近していた。嫌がるように顔をしかめたが、寧ろ先に到着しておく事を最優先とした。
「もう少しで身を隠せるところに辿り着ける、正念場だぞ」
正面に巨大な岩を臨みながら、森の中をゆっくりと行軍している兵士達がいた。彼らの半数ほどは応急処置を施された負傷兵であるらしく、素早く行動をするのは困難であるようだ。彼らは一帯の地図を端末で表示しつつ、身をおける場所として選んだ洞窟を目指している、というところだ。
「隊長代理、本当に大丈夫なんですか? ここらの洞窟内は極寒だって聞いた覚えがあるんですが」
「シアーズ殿の話を信じるしかない。今はそれにすがらねば、彼らを助けられん」
戦闘にいる者のすぐ後ろに控えている兵士が、歩きながら不安そうな表情で口を開く。確かにメタペ湿密林の洞窟の多くは、内部気温が極めて低く、寒冷地での体温安定剤であるホットドリンクの類が無ければ逆に体力を消耗する事になる。しかし、隊長代理と呼ばれた兵士は気温による影響が無い場所を聞いているようで、今向かっている場所はまさにそこだった。
「周辺の偵察が完了しました、特に脅威は無い模様」
「解った、このまま行けば――」
一通りの受け答えを終えた頃に、斥候として放っていたと思われる兵士が合図をしながら正面から現れ、一帯に危険なモンスターなどは存在しないことを報告する。希望を見出せた隊長――便宜上こう呼称する――は安堵の笑みを浮かべ、案内を受けながら移動を始める。
――しかし、異変が起きたのはその時だった。
異常な量と圧力を伴った“水”が、突如彼らの目の前を掠めるように薙ぎ払ったのだ。これを目で認識した直後、衝撃波の余波である突風と爆音が彼らを襲う。音はともかく突風と自分自身の驚愕に身体を押し込まれた面々は、体勢を崩して尻餅を付いてしまう。
兵士たちの眼前に、飛び越えるなど無謀なほどの巨大な溝を作り出した水は炸裂し、周囲に雨のように降り注いでいた。すると、徐々に視界が晴れていき、何者かの姿が見えてくる。
そこいる者は人間大の大きさでありながら溝上を滞空しており、前にいる者たち、とりわけ隊長にとっては想像していた通り機動装甲を身に纏っていた。上半身は直線、下半身は曲線的なフォルムをもつ重厚な装甲、特に腰から広がっている巨大な花弁のようなスカートアーマーが特徴的であり、空中をブレずに滞空していることから、高性能な機動装甲を装備していると想定できた。
「……!」
「よせ、今の俺達じゃ機装兵は相手に出来ん。それに今のは、例の“力”だろう」
一部の兵士が突如現れた正体不明の存在に銃口を向けるが、隊長が立ち上がりながら後ろの兵たちに右手をかざして制止する。そして、彼はシアーズから受けていた伝言を思い出す。
――追っ手は恐らく君達では勝算の無い相手だ。遭遇したら投降したまえ、相手が人格者であることを祈ってな。
「こちらクルセイド、ドンドルマ方面軍第五一九二小隊隊長代理、アロフ・E・マクラーレン曹長。そちらの所属は?」
「PHADUO特殊作戦軍、第零独立多目的特殊部隊、第十機装兵隊“オルトロス隊”所属、ウルスラグナ・ジルクロフト中佐。こちらに攻撃の意思はない、直ちに武装を解除して投降せよ」
今となっては遺言となった彼の言葉に従う前に、隊長はまず所属を明らかにするためコンタクトを計る。それに対し、形式的ながらもやや安堵したような女性の声色で所属を明かす彼女は、当然と言えば当然、先行していたウルであった。相手の安心感を高める為、バイザーを上げて素顔を晒すと――
「了解、勧告に応じ、武装解除の後投降する」
「賢明な判断、助かるよ。安心しきるには早いけど」
ウルの降伏勧告に応じた隊長、アロフは、全員に武装解除を促して抵抗の意思がない事を表明する。しかし、その直後にウルは鋭い目つきになって彼らの左後方を睨み、同時に右腕のライトカノンを展開してそこへ砲口を向ける。
「ハッ、さっきは面倒だったが、今度はザコ共か!」
「ヒャッハー! 今度は楽しめるぜ兄弟!」
そこからは血走った目を投降した兵士たちに向けて、猛進している類人猿が二匹、もといセンチュリーチームが居た。ウルが降伏勧告を行うことは、各機のネットワークから伝わっているはずだというのに、己の狂気を剥き出しにしている。このままでは、彼らが持っている柄の長いトゲ付き鉄球と短く巨大なトゲ付鉄球が、兵士たちを虐殺の対象にしかねない…… 完全にウルの意向に添わない行動である。
だが、暴虐の徒が意向に沿わない以上、そこで何もしないウルではない。
「エイン君、“コード・コンドル”」
ウルが兵士たちの降伏勧告を行う少し前、作戦区域から十キロ近く離れた岩場の高台に伏せ、ウルたちの様子をつぶさに見ていた者が居た。そう、作戦の現場に一切姿を現さなかったもう一人の存在、エイン・レチェンドである。
「いつも思うが、機動装甲ってのはスゲェな…… こんなバカみてぇな距離なのに、楽に相手を追える」
彼は普段着で参加する羽目になった初戦とは違い、“こちら側”の装備で完全に染まっていた。装備しているのは、構成素材がモンスター素材である割合が多く、ハンター工房で受注生産される特殊な生産形態を持った、“ハンター用装備”のギルドウォリアーによる独自改良型。高い生存性と軍用機に近い兵装運用能力から、軍の一部上位部隊でも使用されている“ハプルXシリーズ”…… のみならず、鎧と言うより外骨格に近いスマートな構造を利用して、その上からフルフル亜種の素材を使った繊維装甲を主体とした、“フルフルZシリーズ”の装備を上から着込んでいる、二重装備状態である。ハプルXをフレームとして扱い、フルフルZを外装として利用しているのだ。
余談だが、長時間どころか数ヶ月単位の長期間の狩猟活動という過酷な運用に耐えることを前提とした“ハンター用装備”である為、連続稼働時間と信頼性に限って言えば、ジェノス達の装備をも凌駕するどころか、天地程も差があると言っても過言ではない。
「それにしてもこいつ…… どう見てもデカくして老山龍の皮を被せたバレットM82…… アンチマテリアルライフルだよな」
そして、伏せながらスコープを覗きつつ狙撃兵のように構えている、身の丈を遥かに超える大きさの得物…… こちらは老山龍が自主提供している素材をふんだんに使って造られた、三十ミリ大型ヘヴィカノン、“老山龍砲・極”を対オーバーG用に改良したものだ。とはいえ、元々が対超大型モンスター用の強力なものなので、こちらは素のままで充分すぎるほどで、使用する弾頭によっては戦場を瞬時に火の海にする事さえ可能である。
「にしても、アレはヤバいんじゃないのか? あの二人の考えガン無視する気満々じゃねぇか」
スコープでジェノスやウル、そしてあの二人の様子を見ていたため、ウルが敗残兵達を見つけたのも把握していたエイン。しかし、例のあの二人の動き方を見て勝手な行動を取り得るのはエインから見ても明白であった。
ここで、エインはブリーフィングルームで、最後にガルドに呼び出された時の事を思い出す。
「ロクでもないって、俺に何させる気だ?」
「……お前の役目は基本的に先ほどマキが言ったとおり、現場チーム四人のサポートだが、もう一つ仕事がある。これは俺のお前に対する“小手調べ”でもある」
時はブリーフィング直後、ガルドがエインを呼び出したところまで巻き戻る。ガルドとマキが猛獣二匹のことで愚痴りあっているところにエインが割り込み、本題に入ったところである。ガルドにはエインに命じることがあるようだが、表情はやや険しい。
「センチュリーチーム、まぁ柄の悪いあの二人が居ただろう。あいつらがジェノス達の意向に沿わない行動をした時の為に、お前に対して出すコードを用意している」
ガルドがエインを呼び出した理由は、モヒカンとスキンヘッドの両名に関係する事であるようだ。エインとしても予想の内にはあったが、あの連中を俺にどうしろと、という意思を目で訴えている。
「コード・コンドル…… これが発令されたときにお前が取る行動は一つ、奴らを行動不能にすることだ。……命を奪ってでもな」
「今回の作戦は、貴方が指令に対して躊躇無く行動に出るための痛みを緩和するための、いわば最後の試練です。 更に言えば、貴方への指揮権はこちらとウルスラグナ中佐、ジェノス中佐です。 持てる力を遺憾なく発揮して目標を撃破してください」
「本気、か? 仮にも味方なんだよな、アレでも」
しかし、その意思をほぼ流して淡々と説明を続けるガルドだった。だが、その内容は例の二人が命令違反、もしくはそれに準じた行動を取った際の、事実上の抹殺命令だった。恐らく、表情が険しいのはジェノス達と正式に組む初の任務で、いきなり汚れ仕事をやってもらうことになり得るという事が原因だろう。しかし、この命令を下す言葉そのものには全く躊躇が見られない。 マキすらも朱色の目を輝かせて嘲笑の下、確実に殺害するよう限り無くストレートに命令している。 この二人、気持ちは抹殺してほしい方向に傾いているであろうことは見て取れる。 マキはセンチュリーチームの機動装甲の弱点を表すシミュレート画像を見せ、確実に撃ちぬける部位を指差していた。
対するエインは雇われたばかりの部隊で、いきなりこのような命令が飛んできた事にやや戸惑っている様子だった。この手の任務遂行の経験があるかは不明であるが。
「連中を“味方”だと思うな。“人”であるとさえ思うな。奴らは強力なだけが取り柄のただの“力”、人の形をした兵器。最も簡単に言えば道具に過ぎん」
そこでガルドはエインの眼とマキの眼を交互に見据え、センチュリーチームのように平時は監禁状態にしている者たちに対しての見解を伝える。人の手で直接制御される銃器や戦車などと言うよりは、どちらかと言うと使い捨ての銃弾やミサイルなどといった存在として見ているようである。貴重ではあっても容赦なく切り捨てるところで一層強調している。
「じゃあ、あのぶっ飛んだ連中は基本的には敵でも味方でもなく、指揮権に服さないなら敵と見なして対処しろってとこか」
「概ねその認識で構わん」
「わかった、気乗りするって程じゃねぇが、身内の不安要素の対処と思えばやりやすい」
エインはガルドやマキの話を聞いて、自分なりにどう認識したかを命令の確認とあわせて話す。そして、問題ないというガルドの返答を受けた彼は指示を受諾、任務に向けて準備を進めるのだった。
――そして時は戻り、今。
「エイン君、“コード・コンドル”」
その不安要素が今まさに、無抵抗の敗残兵に対して猛進している中、エインの予想通りウルによるコード発令が行われた。瞬間、エインは老山龍砲を構え直し、ウルがネットワークを通して指定したターゲットに対して砲口を向ける。
(いいか、あのクラスには同格の者による牽制でもなければ、初撃で当てるのは物理的に不可能と言えるレベルだ。だが――)
「警戒が薄い相手なら…… だから小手調べか」
出撃前に聞かされたガルドの言葉を思い出しつつ、彼の言っていた小手調べの意味を理解するエイン。そして、マキに言われたとおり自分に出来る全てを懸けようと深呼吸をする。
「確実にブチ抜く…… エンチャント・アルムス(兵装・魔術強化)」
エインが呟くように言霊を唱えた時、手にしている老山龍砲が紫色に輝く。更にストックの方から銃身の先にかけてゆっくりと、内側からより強い光を放つようになり、それまでとは雰囲気を一変させていた……!
「加えて…… コッレクティオ(改装)、ブレット・アクセル(弾体加速)」
相手の位置情報を捉え続けながら、続けて詠唱を行い、可能な限り砲の強化を図るエイン。二度目の詠唱が掛かると砲口からうっすらとした紫色の光が伸びていき、一定の間隔を置いて弾道に沿った魔法陣を一つ一つ展開していく。やがてそれは、積層された魔法陣によるもう一つの砲身となるのだった。
「ターゲット・インサイト、時間停止…… くっ、やはり重い……」
発射する準備が整ったエインは、次に違反者の片割れを自分の力と火器管制システムの力を総動員してスコープの中央に納める。そして、限界まで集中する事によって自分の体感時間を刹那の世界に落とし、その上で時間を停止させる。久しぶりに感じる反動の重さを感じながらも、時間を止めた一瞬に全力を懸ける。
(後は、トリガーを引いて点火するのみ……!)
「照準固定、ディールプティオ(破壊する力)・シュート!」
エインが狙っている事…… それは、一瞬の間で少しでも砲弾を前に通過させることにより、相手の視点では“砲身の遥か先”から砲弾が撃ち出されているという状況を作り出すことである。相対的に着弾までの距離・時間が短縮されるので、命中率を底上げできると言うものである。
その準備が全て整い、停止している相手に完全に照準を固定したエインは、最後の詠唱と共にトリガーを引く……! 瞬間、砲口の光が眩い輝きを放ち、エインの魔術で強化された老山龍砲の砲弾が、周囲の岩盤を抉るほどの強烈な衝撃波を伴って射出・飛翔する!
「あ? この感じは…… ――あべし!」
猛獣の域すら凌駕する超反応で、何かの気配を察知したのは柄の短いトゲ付き鉄球を持ったスキンヘッドのほうだった。いや、反応そのものはモヒカンもしていたが、もう遅い。……首を一瞬傾けた時には、その首はおろか胴の上半分近くまで消し飛んでいた。断末魔を挙げる間もないはずなのに断末魔が聞こえたのは謎だが。
その一、二秒ほど間を置いてから彼の遥か先の場所で粉塵が巻き上がり、モヒカンが居るところまで炸裂音が鳴り響く! その振動に揺らされたかは不明だが、時を同じくしてスキンヘッドだったものはゆっくり膝を付き、その場に倒れ伏すのだった。
「ターゲット、ヘッドショット」
「一旦コード停止ね、ナイスキルだったよエイン君」
対象の撃破を確認したエインは、砲の右側に付いているボルト――ここではレバーの一種と捉えて差し支えない―ーを引き、役目を終えた薬莢を排出、弾薬の再装填を行う。老山龍砲に限らず大半のヘヴィカノンは、一発目を撃ってからの再発射時にトリガーを引く以外の動作が不要であるセミオート方式だが、彼はスライドストップ機能を使用して一部機構の稼動を抑制、現在の方式であるボルトアクション方式に切り替えていた。これは、発射サイクルの動作を簡略化し、少しでも精度を向上させる措置である。
曰く、兄弟であったものの無残な姿を見て固まった状態になっているモヒカンを見て、ウルは彼に砲口を向けたままエインへの命令を一旦解除する。そして、平時では到底聞けないであろう言葉でエインを労った。
「今の、まさかあの――」
「いつまでも喚くな駄犬、耳が腐る。安心しなさい、粒子は回収できてるから」
後から感情が追いついてきたモヒカンは、怒りの感情と共に自分の兄弟の命を奪った者を探そうとするが、そこでウルが心に杭を刺す勢いで辛辣な言葉を言い放つ。戦場に身を置いている上に狂気の塊を相手にしている彼女は、これ以上ないほど言葉に容赦が無かった。
「向こうに起現者が居ない以上、貴方を起現力も使わせずに終わらせてあの人達を確保するのは簡単だよ。……それでもまだやる?」
今の言葉で怒りの矛先を変えてきたモヒカンに対して、ウルは先程の射撃が味方のものであることを半ば明かし、一対一の実力差が大きい事も利用して、置かれている状況を思い知らせる。実際、それが真実であることが何よりの脅威であることを認めざるを得ない彼は、悪態を付くことしか出来なかった。ウルの考えとしては無駄な争いを避ける意図もあったが、それ以上にこのような下衆に使う弾が勿体無いと言うものだった。
「丁度ジェノス君も来たみたいだね。こちらオルトロス2、状況終了」
現状の現場責任者であるジェノスが来た事がトドメになったと判断し、ウルは回収部隊の要請を行う。そして、捕虜の負傷者が多いことを考慮し、合流地点の変更も要請するのだった。
それから暫く時間が経過し、捕虜の一団の収容、エイン及びモヒカンの回収まで完了し、残るはジェノスとウルの帰還を残すのみとなった頃。最後の回収機を待っていたジェノス達に、ガルドから連絡が入る。
「緊急事態だ。メタペタット付近に異常個体のラージャンが二頭確認された。移送部隊は、もう近いな。到着次第、急行してもらう」
やや急ぎ足の口調で、ガルドから市街地近くにモンスターが出現したという情報がもたらされる。このままでは市街地が巻き込まれる危険性があるとの事で、もっとも近い位置にいるジェノス達に緊急指令が下ったのだ。
「了解、ミッションアップデート。忙しくなりそうだ」
「えー、もう終わりだと思ってたのに~」
それをなにくわぬ顔で引き受けるジェノス。しかし、ウルは無線が切れた後に、ようやく戦場気分を抜け出したのに、とその場でへたり込んでしまうのだった。
第八十八話 終 To be continued…
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