勝手な解釈で饅頭を全部食べてしまった。 「美味いか?」 突然、老人の明るい声が聞こえた。 「おいしくない!」 びっくりして咄嗟にそう答える。 まわりを見るが誰もいない。 「そうか…………」 トーンダウンした残念そうな声が続く。 襖を開けて廊下を伺うが誰もいない。 怖くなって、そのまま部屋を離れた。