青葉 2012-01-06 22:03:27 |
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「ルイ君、太陽を早く沈めすぎだよ。現実の太陽はもっとゆっくり沈むものよ。まあ、夢だからルイ君は無意識のうちに夜が来るのを早めたんだろうけど。」
小桃はまたもおかしなことを言った。しかし、それについて話をする心境にはなれない。
「帰ろう。」
僕は再度促す。これで小桃が動かなければ僕は一人で帰ろうと思った。今の僕は、走り出したい衝動を懸命に抑えている。一歩でも動けば一目散に駆け出すだろう。
「ルイ君は、あたしが怖いんでしょう。きっと、その怖いと思う気持ちがこの夢の世界を暗くしちゃんだんだよ。だから夜になっちゃたんだよ。」
小桃は立ち上がり僕の真正面に立つ。それは、まるで僕の進路を塞ぐ様だった。
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