青葉 2012-01-06 22:03:27 |
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夕暮れ時だった。カラスの鳴き声が聞こえる。
僕と小桃は二人で神社に来ていた。
「ルイ君、あたしのことが気になるみたいじゃない。」
小桃は石段に座りながら飛んでいるカラスを見上げる。
僕もつられて空を見ると、飛び去るカラスとオレンジ色の空があった。
「さっき、寝ているマドちゃんにあたしのこと訊いていたでしょう?」
「え?」
僕は小桃が何を言ってるのか解らない。
「そうそう、ここね、夢の中なんだよ。ルイ君の夢の中。」
そう言って小桃はクスクスと笑う。
「何をいってるの、モモちゃん。そんなわけないよ。」
僕は現実にいる。夢はこんなに現実味はない。
「ねえルイ君、あたしが何者知りたいんでしょう?教えてあげてもいいよ。」
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