黎貴 2011-11-25 19:32:29 |
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あれから何年かたった。
あの人間と何年も一緒に居た。
でも、私と人間は
やっぱり違ったんだ。
いつものように
人間と一緒に居た。
ずっと一緒に居たかった。
でも、それは出来なかった。
人間は年をとっていく。
ついに来てしまった。
「バタッ」
人間は倒れた。
私はビックリして駆け寄った。
そして人間は僅かな力で
私の頬を触りこう言った。
「あなたは一人じゃない」
「世界にはいっぱい人がいる」
「一緒に居て安心できる人を
見つけて」
「決して一人にならないで」
そう言い残して
あなたは目の前で消えた。
私は隠してた。
この気持ちが愛だと知っていた。
あなたが消えて、
いろんな気持ちが溢れ出す。
私は願っていた。
永久に一緒に居たかった。
この気持ちを何でずっと
押さえていたんだろう。
・・・・・・何で「好き」って
伝えられなかったんだろう・・・・・・。
初めて会った時
いや、お城を作る時から
ドアを作ってあなたが来るたび
喜んで駆け寄って
手を握り
笑いあって
幸せな時間を過ごして・・・・・・
「愛せばよかったなぁ・・・・・・」
あなたはもう居ない。
この城に来ることもない。
自分で魔法をかけ
不死身となったこの身体。
永久に私が終わることはない。
だから、これから会っていく
人間達と仲良くなって
また、あなたを思い出して
泣いてしまうかもしれない。
でも、人間の仲間をつくって
例え永久にあなたに会えなくても
私はいつまでも
あなたを此処で待ち続ける。
END
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