禁断の果実

禁断の果実

悪魔  2018-05-21 14:45:41 
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神父と悪魔の禁断の恋……。

「───嗚呼、愛しの神父様。」

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  • No.21 by グレル  2018-05-23 02:00:01 

(/いえいえ、素敵な絡み文をありがとうございます!!物足りないだなんて、とんでもない!!私ももっともっと長く書けるよう精進致さねばっ!お互い頑張って参りましょう。書き漏れの部分は、お気になさらず、お互い楽しくやっていきましょう!)

  • No.22 by グレル  2018-05-23 02:59:38 

(突如、入ってきた扉の方から声がした。一瞬動きをピタッと止めれば、すぐさま冷静に声のした方角へと向き直ると、その双方の瞳で夜の闇に溶け込んだ人物を捉え、「───やぁ、今晩は祓魔師様。…神に懺悔?冗談じゃない、神なんてものに己の罪を告白してなんになるのさ。」外の暗闇の方から近づいてくる相手の姿は、まだハッキリとは見えない。じりじりと距離を詰めるように慎重に近づいてくる相手は、自身が悪魔という存在という事に、もうとっくに気付いている様だ。蝋燭の光に照らされて、その存在の輪郭が確かな物へとなっていく、身長は自身よりも高く、体格も差がある。まぁ、悪魔にとってはそう重要な事ではないのだが段々と鮮明になっていくその姿に、少しの好奇心が湧いたのだ…遂に相手の存在をハッキリと認識できたその刹那、雷に撃たれたかのようなビリっとした衝撃が身体中を駆け巡った。目を見開いてポカンと空いた口が塞がらない、普段の自分からはあまり想像出来ない阿呆顔を披露していた。??初めての感覚に、疑問符が浮かぶが之は相手の攻撃なのだろうか、魔術の様な類のモノなのか?と必死に頭の中で思考を張り巡らせるも相手のその姿からは、一切目をそらすことが出来ず先程の体制のまま氷の様に固まってしまっている。茶色の少し癖のある髪で、瞳の色は自身とは反対のブルーの澄んだ淡い色で、キリッとした目をしている彼の顔は、一言で言うと…超絶好み。キュンキュンと心臓を締め付ける感覚に、うっ、と胸元を手で掴む。クシャりとスーツに皺を作りながら呻き声に似た声を唸るように出しては、片膝を床に付けて。この感情に名前を付けるなら、「…一目惚れ?」咄嗟に声に出してしまったその言葉に、ぶわりと頬を熟れたリンゴの如く赤く染めて、司ず反対の手で口元を覆い隠す。この感情は、全く知らないという訳ではないのだがまさか自身がこの感情に出会うとは、思いもしていなかった事態だ。トクトクとまだ脈を売っているこの興奮を抑えられぬまま、浅い呼吸を繰り返す。今まで、生きてきた中で人間の恋心というものには、面倒くさいとしか認識がなく…なぜなら人々の願いの中で異性を思いのままに手に入れたり、浮気をした相手を呪い殺したり…と、人間を大いに狂わせる要因の一つがこの感情だったからだ。だが、いまその感情を持ってしまった自分に、焦りと困惑を感じている。大悪魔であるこの自分が、[恋]だなんて、人間臭いものに振り回されてしまっては、元も子もない。目線を一旦相手から外し足元の床へと移動させる、この錯乱した思考を落ち着かせるように溜息を一つの零せば、再び相手へと向き直る…だが、その瞬間に又もやピリっとした衝撃に苛まれて次に気づいた時には、相手の両手を優しくとって、「…俺と契約して番になってくれませんか?」勝手に身体と口が動いてしまっていた。いっその事魔法だの、なんだのと言い訳を付けたくなる様な自身の行動に、内心悟りの様なもう諦めかけている謎の落ち着きを持って、もうこの気持ちは留まる事などしらない。相手の姿を見る度に、心臓が盛大なリズムを刻むのだ。その癖になる様な感覚に、目を細めながら握っている手を再度強く握りしめて。相手の浮かび上がるように、静かな輝きを持つ瞳を情熱的な赤の瞳で捉えて。
────嗚呼、夜に浮かび上がる月の様な…貴方の瞳はとても美しい。
そんな口説き文句を付け足して。)

  • No.23 by ザック・カーチス  2018-05-23 13:37:56 

誰かに重荷を話すと心が軽くなるだろ?それを快く引き受けて下さってるのが神様ってわけだ
(いつも通りの軽口を叩きながら暗がりに立つ悪魔を見据える。こちらの顔はちょうど蝋燭に照らされようというところだが相手の顔はまだはっきりとは見えない。ただ、闇の中で冷たく光っている赤い瞳が印象的だった…のだが、突如としてその瞳の様相が変わる。驚き、そして唖然として緊張感なく凍ってしまっているようだ。ん?とザックは少し首を傾げながらも近づく足を止めない。段々とはっきりと見えてきた悪魔の容姿は黒髪で目付きが悪い、ちょうど生意気な青年といったところか。その容姿に緊張を緩めてしまいそうになるが、相手は闇の気配を強く放つ悪魔だ、油断してはならない…等と考えていたところで目の前の悪魔はまた奇妙な行動をとる。胸を押さえてその場にうずくまったのだ。思わず剣を下ろし、大丈夫か?なんて声をかけそうになる。それを今一歩のところで踏みとどまれたのは次に聞こえてきた言葉が、生死をかけた死闘を交える相手に対して決して発しない一言だったからだ)
は?今なんて…
(正確にいうと、ザックは「一目惚れ」という言葉をきちんと聞きとっていた。だが祓うべき悪魔からそんな言葉が出るわけがないと、何か他の言葉と聞き間違えたのだろうという思考が働いたのだ。うずくまる相手の目の前にきて様子を伺っていると再び視線がかち合う。そして次の瞬間、ザックの両手は悪魔の手で包まれていたのだ。同時に火照った頬と瞳がザックに注がれる。そこまでくれば恋愛経験のないザックでも目の前の悪魔がどのような心境かは理解することができた。悪魔は恋をしている、他でもない自分に…理解はできたもののその状況を受けきれないでいると、次には予想外の言葉を言われた。番、というのはつまり言葉のままの意味なんだろうか…今度はザックが呆気に取られていると、強く手を握られ思わずたじろいでしまう。混乱した頭の中に追い討ちをかけるように『美しい』なんて言われるとますます頭はパニックになるだけだった。とにかく一度落ち着かなければならない。そもそも討つべき悪魔とこんな距離でいることは危険だ。ザックは身を後ろに退きながら強引に捕まれていた手を振りほどくとさらに二三歩後退する。剣を構えることも忘れただブルーの瞳を見開いたまま目の前の悪魔を見つめていた)
…あ、のな…番になるってのがどういう意味か知らないが、俺は悪魔と仲良くする気はない
(言葉を詰まらせながらなんとか嘘を交えた返事をする。おそらくだが、番になるということは人間でいうところの『付き合う』か、もしくは『結婚する』に値する言葉だろう。それくらいの察しはついているが、ザックは悪魔に迫られているという事実をとにかくなかったものにしようとしているらしい。熱っぽい視線が未だこちらに注がれている。受け止めたことのない『好き』という感情に腰を抜かしてしまいそうで、ザックは気まずそうに思わず目を反らすのだった)

(/それでしたら良かったです!今後とも一緒に楽しく禁断の恋を楽しみましょう笑 では一旦本体は失礼いたします。なにかご用があればお呼びください!)

  • No.24 by グレル  2018-05-23 20:19:22 

────何度だって言います、…貴方に一目惚れしてしまいました。俺と番になり一生を添い遂げてくれませんか?
(あからさまに困惑の表情をだしている相手は、先程とは打って変わって殺意に似た敵意は何処へ、只先程告げた自身の言葉に混乱している様子だ。構えていた剣をだらりと下ろして掴んでいた手をやや強引に振りほどき逃げる様に後ろへと後退した相手。行き場の無くなった手を、キュ、と握れば空を切るようにしてゆっくりと下げて、ほんのりと残った神父の人間ならではの暖かい体温をじっくり堪能しながら、少し遠くなった相手を名残惜しい感じで、じっと見つめる。見開かれたブルーの瞳が夜の闇と炎の光で、時折キラキラと輝いているそんな絶妙なコントラストをうっとりと眺めながらも、口はペラペラと言葉を紡いでおり「そんなに怖がらないでください。貴方とは、戦う気などもうありませんし、魂を頂こうとも思っていません。契約と言っても貴方の血を少し頂戴するだけですし。…ね?簡単でしょう、」最後の仕上げと言わんばかりに、ニッコリとした表情を貼り付けてじりじりと相手との距離を詰めていく。まるで、悪徳なセールスマンの様な達者な口振りで、契約の算段を進めていく様だ。簡単だと、本人は言い張っているが番になった相手は悪魔である自身と一生死ぬ事の無い命、いわゆる不死身の状態で生きて行かねばならなくなるのだ。大まかな説明で重要なポイントを一切告げずニコニコと愛想のいい笑顔で。ふと気まずそうに逸らされた目を、顔を覗き込む様にして自身へと向かせれば、少しづつ壁際の逃れる場所がない隅の方へと神父を追い込んでいき。「…俺の事がお嫌いですか?、悪魔だから?神は全てにおいて平等なのでしょう。ならばその使いである貴方は、悪魔である俺でも好きになる事は可能な筈です。」流れる様な手付きで相手の片手に握られていた剣を掴めば、自身の背後へと軽々放り投げる。そのまま相手の腰を掴み自身の元へと近づける様に抱き寄せては、バサりと広げられたカラスのような真っ黒の毛並み。夜の夜空を切り取ったかの如く闇に溶け込む色合いの翼は、すぐさま互いを包み込んでしまった。途端に真っ暗になった視界で、夜目の効く自身にはそう問題無いがきっと人間である神父には見えるにも程度があるだろう。そっと相手の耳へと唇を寄せれば、ふっと息を吐くように「…それに貴方の願いを一つだけ叶えて差し上げます。どんな高価な物でも、人々からの称賛でも名誉でも。この大悪魔グレルが貴方の望む欲望を意のままに…。」甘い声で呟くこの言葉は、悪魔がよく人間に使用する「悪魔の囁き」大抵の人間は、この言葉に載せられて自身の欲望の赴くままに願いを告げる。神父と言えども元はと言えば人間なのだ、内に眠る欲望の本心を少し刺激すれば、どうせこちら側へと堕ちてくる。悪戯が成功した子供のようにニヤリと口角を引き上げ腕の中に居る相手の返事を待つこととして。)

  • No.25 by ザック・カーチス  2018-05-24 00:46:05 

う、そだろ…
(薄々感づいていたことではあるものの、改めて言葉にされるとくらりと目眩に襲われ足がふらついた。目の前の悪魔はザックに一目惚れをし、人間でいう結婚を迫っているのだ。初めましての人間に求婚するなよ、と心の中でツッコミながらも直ぐ様問題はそこではないと首をふる。一体この悪魔は何を考えているんだ?血を与えて契約し番となる…人間と悪魔が一生のパートナーとなることに何のメリットがあるのだろうか?未だ注がれる視線をちらりと盗み見ると、視線は相変わらず熱いものですぐに目を反らした。あれは本気か、それとも相当な役者なのか…真意を掴みあぐねているといつの間にか悪魔は自分の側まで来ていたようで目の前に顔が現れた。思わず後退りするも、それは悪魔の思惑通りだったようで教会の隅へとじわじわ追い詰められていく)
神にとっては平等でもお前がこの街を襲う悪魔である限り俺は…__っ?!な、やめっ…
(頭の整理がつかぬままなんとか返事をしようとするも、そちらに気を取られあっさりと剣が手から離れ遠くの床にカランッと音を立てて落ちる。同時にその体格からは想像もできない力で腰を掴まれ拒む間もなく黒い羽が視界いっぱいに広がった。その黒を背景に光る赤い瞳は自らが欲するものを手にいれたいという欲に溢れているようにも見えて、狂気にも似た感情に思わず体が固まった。そして体は黒に包まれたのだった。暗闇の閉鎖空間というのは相手を支配するのにぴったりの場所だ。もう逃げられないという絶望と早く逃げ出したいという焦燥感…暗闇で何が起こっているのか分からないまま甘い言葉が囁きかけられる。言葉を発するごとに流れる息が耳を撫でてぞわりとした感触が体を駆け抜ける。だが、その悪魔の囁きはザックを神父として祓魔師として奮い立たせる結果となった。甘い言葉を囁き人間との契約を持ちかけ人間を駆逐する…なるほど、それがこいつのやり方かとザックは合点がいったのだ。もちろん間違っているのだが)
ハッ、そうやって人間を誘惑してきたのか?俺の唯一無二の願いはこの街の人間が悪魔に襲われることなく平和に過ごすことだ
(自らをさらに鼓舞するように暗闇の中高らかに声をあげる。神父と祓魔師の使命を受け継いだあの日から、いや悪魔に両親を殺されたあの日から、ザックの願いは変わらない。悪魔はまだザックの腰に手を回し、顔を近づけ至近距離にいる。人間の形をしているならばどこに急所があるのかも分かるはずだ、例え何も見えぬ暗闇であっても。ザックは投擲用のナイフを腰から引き抜くとそのまま刃を悪魔の首へと当てた。勢いのまま悪魔を殺さなかったのは悪魔の想いが本物なのではという疑念を捨てきれなかったからだ)
お前には叶えられない願いだろ?とっとと俺から離れろよ、グレル?

  • No.26 by グレル  2018-05-24 22:23:10 

…やはり祓魔師の名は伊達ではありませんね。貴方が初めてですよ、とても強情な人だ…。
(真っ暗な闇の中、ヒヤリとした独特の冷たさが自身の首元から感じた。無機質な冷たさのそれは先端が鋭く尖っており今にも自身の首を掻き切ってしまいそうな、束の間に当てつけられたそれは先程丸腰になっていた筈の神父が握っている物。自身の言葉でひどく取り乱していた彼は、威嚇をする猛獣の虎の如く鋭い、殺気で満ちている。すぐさま自身を殺そうとしないのは、まだ自分に疑念があるからに違いない…、神父の言った願いは、村人の安全な暮らしと悪魔達からの魔の手から守り抜く事。魂の沢山集まる、村や町は我ら悪魔にとっての最高の餌場なのだ、だがこの村は規模があまり大きくなく担当の悪魔は自身のみ。片手を自身の顎に添えながら、深く考える素振りをする事約5分間。まだ、暗い視界の中先程と同様に、まだ首元で存在感の放つそれをもう片方の手で掴む。生憎相手は、警戒心がMAXな状態で、固く握られているそれはビクともせず…ならば。と刃の部分をわざと掴む。ギリギリ、と刃が手にくい込む感覚に、目を細めれば手のひらから肘にかけて赤い鮮血が滴り落ちていく。そんな事など一切気にせず、相手へと目線を注げば。「では、その願い叶えて差し上げます!、村人の安全をこの大悪魔グレルが守る事を此処に誓います。勿論、貴方の魂を取ったりしませんし、村人達の魂も食べたりしませんから……。」パチンと、指を鳴らせば一つのマジックかのように現れた白い薔薇の花。1輪のその花は見事な白で、赤子の様な無垢さを兼ね揃えていた。そんな花に、先程流れた血を1滴その白い花弁へと垂らせばじわりと広がる赤。垂れた場所から、一斉に広がり数秒の内に、赤黒い薔薇へと変身してしまった。それは、悪魔が悪魔同士で強い約束を契る時にする方法で、本来人間と契約する際には行わないのだが今回は、特別なのだ。相手の魂も取らず、餌場である村人達の魂さへも取らない、自身の担当地区以外の魂を食う事は固く禁止されているため、この契をしてしまった以降自分は、食事を取ることが出来なくなると言うことである。飢えとの戦いとなる事は、重々承知している。そこまでして、この願いを叶えるのは相手への愛情故の行為。又もや、大きな音を立てながら包んでいた翼を広げる、途端に明るくなった視界に再び鮮明になった至近距離の、相手に、恭しく頭を下げれば、スっと薔薇を差し出して。「…私は、貴方の盾となり矛となり貴方を守り、そして村の人々を、守ることをここに…。この薔薇を貴方が持っている限り俺は、この誓を破ることは無い。だから、俺を貴方の側へ置いてください。」子犬を連想させる少し、悲しげな表情をしながら上記を述べた。後戻りの出来なくなってしまったこの状況、だが何故だろう自然と後悔は無く。只只、神父様のお側に付くことだけを考えて……。)

  • No.27 by ザック・カーチス  2018-05-25 00:07:18 

悪いな、俺は信念を曲げられない性質なんだ
(真っ暗闇の中での5分間はいつもよりも倍長い時間のように思えた。だんだんと暗闇に目が慣れてきて相手の姿も分かるようになってきたが、一向に動こうとする気配がない。何を考えているのか不安に陥りそうになるのを必死に持ちこたえながら悪魔の動きをうかがっていると、突如悪魔はナイフを掴んでくる。だがそれで動揺しないほどにはザックも場数を踏んでおり、刃が動く気配はない。だが悪魔はまたも予想外の行動にでた。ナイフの刃を掴み自らを傷つけたのである。続けられた言葉はもっと驚くべき予想外の言葉だった)
お前が…街の人を守るのか?誰の魂も喰わずに?悪魔は魂が食事なんじゃ…
(今まで人を襲う立場だった悪魔が、正反対の行為、街を守るのだという。裏のある声色でもないし、隠された真意があるような言葉でもない。グレルに敵意を向けていたザックだったが、一気に緊張感が抜けまた頭は混乱しはじめる。目の前の悪魔、グレルはザックに一目惚れをし求婚までするほど惚れ込んでいる。そのグレルが魂の断食宣言をしているのだ…ザックのそばにいるために。二人の間に白い薔薇が取り出され、グレルの血によってそれが赤黒く染まっていく。その意味をザックは知らなかったが、これが普通は行わない誓いであるということはなんとなく想像ができた。薔薇に目を奪われていると、羽が開かれようやく暗闇から抜け出す。再び蝋燭が淡く周囲を照らす教会でグレルと対峙することになった。先ほどと場所は変わらず目の前にあるのは同じ赤い瞳なのに、なぜか今はその赤色に吸い込まれそうな感覚に陥っていた)

(グレルは今後この街を襲うことはなく、さらには自分も含め守るという。神父であり祓魔師である自分の願いはこの街の人々がただ平和に暮らすこと、先ほどの誓いをグレルと交わせば街の人達を守るという責務は果たされる。人々が悪魔に襲われること自体がなくなるのだから夜は今よりももっと安全になるだろう。祓魔師として利点しかない。だがそんな祓魔師としての想いよりも、今はザック自身の想いとして、この薔薇を受けとりたいと思っていた。グレルは一人の人間に対して多くのものをなげうって側にいたいと、ただそれだけを願っている。そんな酷く純粋な願いを受け取ってやりたいと思ったのだ。それにこんな悲しげに懇願されては断れないというものだ)
ザック・カーチスだ。お前の誓い、確かに受け取った。この誓いを守ってくれるなら側にいても良い
(薔薇を受け取りながら名前を名乗る。いつまでも神父様では他人行儀というものだ。赤黒く染まった薔薇をしばし眺めたあと軽く薔薇に口づけ「なんてな?」といいつつ悪戯っぽく笑う。これで少しはグレルの表情が明るくなるだろうか)
それで、側にいるっていうのは夜の間ってことでいいのか?悪魔は夜にしか街には来ないだろ?あと…いつまでこの距離でいる?
(悪魔が現れるのは決まって夜だ、夜にしか人間の世界にしかいられないのはザックも薄々知っている。ついでに未だ腰に手を回されたままピタリとくっついているグレルを見下ろし軽く首を傾げる。このままでは体の自由が効かないし、そろそろ離してもらおうかとザックは考えていた)

  • No.28 by グレル  2018-05-26 04:23:59 

────確かに…我々悪魔は、魂を食す事で渇きのような飢えを耐え忍んでいます。でも、俺は飢えの苦しみよりも、貴方の側にいれない事の方が辛いから…!
(悪魔になって何百年、いや何千年生きてきたんだろう…。人間の憎悪、欲望、堕落、いままで[純粋な恋]とは、まったく無縁の生活を送ってきた。全身を冷たい氷で覆われているかのように徐々に体温を奪われていくように、身体の感覚が日に日に鈍くなっていった…、自身は悪魔、人の欲望に漬け込み惑わせ、誘惑して、そんな時代に派遣された町で幸せに暮らしていた夫婦を見た時があった。暖かく笑い合い愛し合って、まさしく幸せという言葉がピッタリの新婚夫婦で、自身は心の底で羨ましいと思ってしまったのだ。悪魔に生まれた宿命を背負った限り、自身には幸せなどこれから先一生訪れない。目の前に連なる闇の中で生きていくのだと、そう諦めていた時その夫婦にひどく嫉妬してしまった。悪魔が人間に嫉妬するなど滑稽なことながら、あの時から心の何処かで諦めてしまっていて。仕返しにと、その夫婦のほんの少しのほつれから離婚までを計画し、陥れたのだ。之で少しは気分が晴れれるだろうと思って行ったのだが、何故か酷い怒りの形相で言い合う二人を見ても全く心情は相も変わらず。その時からだ、悪魔という立場から逃げられない事を知った。その日を境に、淡々とこの心から目を背ける様に仕事に熱中し、今では大悪魔へと昇進することが出来た。悪魔ならば喜ぶべき事だったが、腑に落ちないような…とくに大よろ喜びすることも無く今に至る。)
「………ザック・カーチス。貴方に相応しい名ですね。」
(遂に念願の相手の名を知ることが出来た。ドクドクと、強く脈打ち始めた心臓を必死に押さえ付けながらパァァと表情の色を明るくする。たかが名を教えて貰った程度なのに、こんなにも喜ぶ自分はもう取り返しのつかないぐらい相手に、惚れているのに違いない。ポカポカと暖かいなる様な、とても心地よい気持ちに浸るように…相手の顔を見詰めて。
不意に、自身が捧げた誓の薔薇に彼は軽く唇を落とした。途端に、大太鼓を叩くように相手の耳にも届くかもしれない…!そんな盛大な音を奏で始めた。顔に熱が集まるのが自分でも分かる。其れを隠すようにそっぽを向いて、「ザザザっ!?…ザックさん!…辞めてください。そんな事したら…期待してしまいます…から。」酷く取り乱したかの様に、言葉を紡いでは最後の「期待してる」の言葉だげ、少し小さめに、自身なく発音して。だが、突然ツイッチが切り替わったかのように「────あまり俺を期待させない方がいい。理性を保てるうちは、気をつけた方がいいですから。」クスりと、赤い瞳を再び熱っぽく相手に野性的な…そんな強く求める視線を投げかければ、甘く囁く様に上記の台詞を述べて。「…そうですね。悪魔は、昼間の陽の光が苦手ですから。ですが、御安心を…動物の姿に変身すれば問題ございません。どんな時にも、貴方の傍に居なければなりませんしね。」ニコッと微笑みかけながら、ゆっくりと腰から手を離し後ろの暗闇へと歩いていった。数秒も経たないうちに、ザックの元へと帰ってきたのは悪魔では無く真っ黒な黒猫。瞳の色だけは、悪魔同様真紅の輝きを放ちサラリとした毛並みのその猫は、ザックの足へとニャーンと可愛らしく鳴き声を漏らしながら自身の身体を擦り付ける。大抵の悪魔は、人間や動物に化けることができ、自身は今回猫へと変身した。勿論この姿で、会話する事も可能で「…ね?之なら、側にいても怪しまれませんね!」見た目は猫なのだがハッキリと言葉を離し、猫らしくニャンと鳴けばその場にストンと腰を下ろし、長く伸びた尻尾を左右に振って。)

  • No.29 by ザック・カーチス  2018-05-26 18:27:17 

俺の側にいたい、か…嬉しいよ。魂を食べろとは勧められないが何か代わりがないか考えていかないとな…
(こちらを潤んだ目で見上げるグレルを見て思わず口元が緩む。まるで子犬のようだ、数分前まで殺し合おうと睨みあっていたとは思えない。ザックの心境としては、グレルと接するのは神父として子供と接する時と似ていた。自分と話すことで子供らはいつも楽しげに幸せに笑ってくれる。ザックと接している間は幸せな時を過ごしている…酷いエゴかもしれないが、そうやって自分の側で誰かが幸せになっている時間がザックは好きだった。それはつまり、グレルに対する感情が恋愛感情とは異なる感情であることも意味する。子供が花を一輪持ってきて『神父様好きだよ』なんて言われる感覚…だがらザックは貰った薔薇にキスをして見せたのだった。こんな風に相手が喜んでくれるだろうから、と行う他意のない行為は彼が人たらしである由縁だ。案の定グレルは顔を赤くし、可愛いな、なんて内心思う。だがそこまでだった、グレルを子供扱いできたのは)
え?あ___いやその…わ、かった…気を付ける。…ほんとに気を付けた方が良さそうだな
(先ほどまでの羨望のような眼差しとうって変わって今こちらに向けられているのは欲望に満ちた鋭い目。その眼差しにドキリと胸が脈打ち、実際に体がピクリと震えてしまった。先ほどまで子供扱いしていた相手に甘く囁かれ、不覚にも心臓を高鳴らしてしまったのである。胸の高鳴りのあとに訪れる戸惑いの感情、一体今のはなんなのだろうか…相手が何百年と生きている悪魔であることを忘れてはいけないとザックは頭の中で反復する。もしグレルが理性を保てなくなったら…これ以上考えるのは止めておいた。ようやくグレルが離れたと同時に手の甲を頬に当ててみると、頬はすっかり熱くなっていた)
…へぇ、動物に変身できるのか。確かに猫なら側にいても問題ないな、触り心地もいいし
(一度姿が消え現れたのは黒猫で、一瞬不思議そうな顔をするがその瞳を見てすぐにその猫がグレルだと理解する。相手は悪魔だと言うことを忘れるな、と反復したのも虚しくザックは黒猫の愛らしさにすぐ頬を緩めた。黒猫が喋りだしたことに少々驚いたものの、相手は悪魔だからとすぐにその事実を受け入れた。他の悪魔もこんな風に動物の姿で人間を監視することがあるのだろうかと思考が頭を過るが、すぐに意識は黒猫のグレルに奪われる。地面にしゃがみこみグレルを抱き上げると腕の中へと収めて滑らかな毛並みを撫でながらザックは上機嫌だった)
さて、だいぶと遅くなったが…そろそろ寝るか。明日も朝から神父の仕事が待ってる


(/お世話になっております!本当に毎レス素敵なお返事をありがとうございます…恋する少年のような可愛さと狩人のような欲深さのバランスが絶妙でザックと共にいつもドキドキしております…
この後のことのご相談なのですが、ここら辺で一度出会いの部分を区切り、翌朝か一緒に生活しはじめて暫くたったくらいから始めるのはどうかなと思うのですがいかがでしょう?
あと、魂での食事ができなくなり常に飢えているグレルくんですが『キスをすると多少空腹が満たされる』みたいな設定を追加するのはいかがでしょう…?もし何かお考えの設定があったり都合が悪そうならばこちらの設定はなしでも全く問題ありません!)

  • No.30 by グレル  2018-05-27 23:51:14 

(/背後の者です!!ご意見の方承りました。では、一緒に住み始めて何日かたった後から、物語を始めさせて致きますね!少し細かい事に関してなのですが、悪魔のグレルは睡眠を必要と致しませんので、夜間は村の見回りや教会の中をうろちょろしていてもよろしいでしょうか?朝方、神父様を起こす所から始めさせてもらいますね!!

グレルの飢えに対しての対策に関しての素敵な案をありがとうございます!!とってもいい設定ですね!、笑。早速使わさせて頂きます!!!)



嗚呼、神よ────。私は貴方を妬み…憎み…恨んでいます。だが、私の最愛の彼は貴方を信じ、貴方を愛しているのです。悪魔である私と、神である貴方が分かち合い…手を取り合う事は、決して無いけれど…ザック・カーチスの側に付き従う事を誓ったこの契だけは、この身を犠牲にしてでも守り抜いてみせますから…。
(朝方少しずつ登り始めた陽の光は、小さな教会のステンドガラスを照らし出した。色とりどりに光るこの光景はとても神秘的で、その中心に静かに佇む神の像は、普通の人が見たら特に意味もなく祈りを捧げてしまう程に、神々しさを兼ね揃えていた。その正面の椅子に腰掛けている場違いの真っ黒なスーツを身にまとった青年。燃えるような真紅の瞳の彼は、奇妙な角と翼、尻尾などを持っている人ならざる者、俗に言う悪魔なのだ。グレルは鋭い目付きで穏やかな表情をただ浮かべている其れを妬ましそうに睨んでいたのだ。何回見てもこの朗らかな笑顔に吐き気さえも覚えてきてしまう、全てを許し愛してくれるような優しげな笑顔は、この天使だ神だの得意技にしかすぎないのだ…とほくそ笑むかの如くにやりと笑みを口から漏らし。先程述べた、台詞は神への宣戦布告に過ぎない、悪魔である自分が村を守り神父の心をゲットできた暁には神という存在が必要無いという事を証明できる、そんな事もできてしまうに違いないと心の中でガッツポーズをしていた。段々と伸びて行く様に自身の姿を照らし出してきた陽の光にうっすらと目を細めれば思い切り立ち上がり。くるりとその場で後ろを向けば、慣れた足取りである部屋へと訪れる。此処は普段この教会の神父であるザックが使用している部屋で、睡眠を必要としない自分が毎朝、目覚まし時計の代わりに起こしてやっているのだ。ガチャ。とドアノブを捻れば陽の光を完全に遮断している真っ暗な部屋へと足を運び入れる、壁際に沿うようにして置いてあるシンプルなベットその掛け布団の方をじっと見つめれば、チラッと覗いている相手のおでこ…熟睡しているな。ブルーの瞳は、閉じられた瞼で隠されていて、時折スースーと規則正しい寝息が聞こえてきている。少しの間、普段の顔より多少幼く見えてしまう相手の寝顔にうっとりと見とれてしまっていた。急ぎ起こすように、そっと膨らみの上へと手を添えて、「…ザックさん。朝です、起きてください。」優しげな声で上記を述べながら、ゆっくりと身体を揺さぶり目を覚まさせようとして。)

  • No.31 by ザック・カーチス  2018-05-28 18:08:28 

(/こちらの要望を聞いてくださりありがとうございます!ずっとグレルくんがお腹を空かせているのは可哀想ですし、簡易な解決策になれば幸いです。では引き続きよろしくお願いします!)

(『悪魔と契約した神父』と言うとその神父は神を裏切った愚か者で、教会からは忌み嫌われ即刻つまみ出される存在だろう。だがザックの場合は少々、というよりかなり異質なものだった。悪魔と契約したのは町の平和のため、そして悪魔が心から自分の側にありたいと願ったためだ。ついこの間まで命をかけたぶつかり合いをしていたのに、こんな関係になるとは誰が思うだろう。そんな奇妙な状況にあるザックだったが、本人は悪魔と契約を交わしたことをそれほど特例だとは思っていなかった。神はすべてにおいて平等である…グレルの言葉は間違っていない。だからグレルの願いを叶えてやらないで何が神父だ、というのがザックの考えだ。ザックにとって子供らと礼拝をするのも悪魔を祓うのもグレルと共にあるのも、なんら変わらない。ただひとつそれらと違うのはグレルがザックを激しく求めているという点だ。可愛らしい顔の後ろにある野性的で今すぐにでも自分のものにしたいという欲望溢れる目…あの目で見られると何もされていないのに体を拘束されたような錯覚に陥る。それは『こいつには敵わない』という本能なのか、それとももっと別の何かなのか…残念ながら恋愛に関して不器用なザックはそれがなんなのか分からない。とはいっても本人は極めてポジティブで呑気である。いつでも命なり貞操なりを奪われかねない相手に今日も朝から起こして貰っているのだから)
ん、ぁ……?ぐ、レル…
(先日までは窓から差し込む陽気で起きていたがグレルは日の光のもとにはいられない。だからこそカーテンをきっちり締め切った部屋で寝るようになり、代わりにグレルに起こして貰うようになったのだ。もともと寝起きは悪いのでせっかく起こしてもらったのに目は半開きでブルーの瞳ははっきりと見えない。のっそりとベッドから上半身を起こすもまだ半覚醒状態で、しばらくグレルの顔をぼんやり眺めたあとに、くぁっ、と大きくあくびをし「おはよう…」と半分夢心地で挨拶をする)
もう朝か…夜の仕事がなくなっても寝足りないのは一緒だな。起こしてくれてありがと、グレル
(朝に弱いのはもはや体質であるようで祓魔師の仕事がなくなり夜に十分な睡眠を取れるよになっても寝起きは半目状態だ。それでも神父の仕事があるからと二度寝することはない。掛け布団をめくり上下白のリネン姿でベッド脇に腰かけるようになるとぐっと伸びをする。そこでようやく意識は覚醒してきてグレルに向かってニコリと笑いかけた)

  • No.32 by グレル  2018-05-30 19:42:57 

(何度か呼び掛けた後、やっと固く閉められていた瞼が上がった。まだ、ぼんやりと寝惚けているその瞳は、とても無防備で何時ものキリッとしている表情は何処へ行ったのか、呑気に欠伸をしていた。朝限定のこの姿は、日中には決して見られない神父としての仕事を全うする彼は、普段は決して気を抜かないからだ。そんな貴重な姿をこれでもかと目に焼き付ければ、段々と目が覚めてきた相手に再度、「…おはようございます!」と告げて此方もニコリと笑いかけた。ギシ、と自身の重みで沈むベット、鼻の先には神父の整った顔ぺろりと舌舐めずりを一つ、自身はザックとの契約で人の魂を喰らわない事を誓った。でも悪魔の飢えからは何があっても逃げだすことは出来ない、そのため神父との合意の上でキスをし生気を少し頂く事で飢えから逃れる術を手に入れた。相手のその瞳を除くように近づけた顔、するりと相手の手と自身の指を絡みあわせ、唇に噛み付くようにキスを落とす。角度を変えて何度も唇を重ねていくと神父から流れ込んでくる魂の生気、魂とはまた違う美味しさがある。だが、之にも制限があり多量に摂取しようとすると、ザックの命ごと吸い取ってしまう危険性があるので多少加減をしないといけないのでその為、相手の顔からは一切目を逸らさないじっと見詰める瞳は少し興奮しているように熱を帯びていて、そのブルーの瞳を多い包んでいた。やがて満足したのかゆっくりと唇を離し不敵に微笑めば、「ほら、朝の準備を始めてください。朝食の準備はもう整えてありますから。」切り替えるように明るく声を掛ければ、相手の腕を引っ張りあらかじめ用意しといた仕事服(神父服)を手渡す。この数日で相手の身支度のお手伝い…という項目は完璧になった、ザックの朝食は一から自身が作った物だ、魔法で作り出すこともできるが前に相手に食べさせた時の反応はとても微妙だった。魔法で作り出した物は、見た目は完璧なのだが味までは再現がむずかしいのだ。実際に味というモノが分かれば苦労はしないのだが、なにせ自分は悪魔…味覚というのが無く人間界の食べ物を食べても味は微塵も感じられない。そんな不味い料理を愛する神父に食べさせるわけにもいかず、毎朝レシピ通りに作っている。慣れない作業だが、この頃やっと様になってきたものだった。今日の朝食は、身体の良く温まるコーンスープに、付け合せのパンそしてヨーグルトというシンプルなもの、昼にはお弁当としてサンドイッチを用意している。さながら神父の嫁になったような感覚に少し心がキュンとしているのは自分だけの秘密なのだが…。「珈琲と、紅茶…どちらにしますか?」いそいそと支度をするべく動きはじめた相手に上記を投げかけ、この間町での買い物中に、いい紅茶の茶葉と珈琲の豆が手に入った事を思い出しながら。)

  • No.33 by ザック・カーチス  2018-05-31 21:39:04 


(『あぁ、そうだった____ 』と内心思った時にはもう二人の手は重なっていた。その行為に緊張で体を硬くする間もなく、今度は二人の唇が重なる。思わず目を瞑った。何度も何度も唇をなぞりあうようなキス。二人が乗る重みでベッドが時折ギシリと軋む。『魂以外で腹を満たす手段はないのか?』と聞いたのがこの結果だ。口づけによって生気を少し分け与えグレルの空腹を僅かに和らげる…魂を喰らわない誓いを自分にむけて立てたのだから、対策を考えてやるのは当然。キスくらいならと快諾したが、大きな間違いだったと気づいたのは初めてのキスの時だった。ザックが想像していたのはそれこそ挨拶を交わすときにする程度の軽いもので、それくらいならいくらでもしたことがある。だが、情欲を伴うキスは初めてだった。自分を求めて何度も何度も重なる唇。初めての時はどう息をしていいかも分からず息苦しさが先行していたが、今はまだマシにはなった。その代わりに、今は脳内が熱くなり意識がぼんやりとする感覚を覚えていた。厄介なことにその熱はとても心地よいもので油断すると情けない声のひとつも出してしまいそうだ。未だ口づけが続くなか、グレルはまだ満足していないのだろうかと伺うために片目を開ける。目線の先には熱い視線でこちらを見つめるグレルがいて、頭の中がさらにカッと熱くなった。興奮した目に何故か体がゾクリと疼いたこと、そしてこっそりと様子をうかがおうとしたのがバレてしまったこと、2つの羞恥心からザックは慌てて目を強く閉じ、疼いた体を押さえるように無意識のうちで二人重なった手に力を込めた。時折二人の口の合間から漏れるリップ音がザックに「二人が口づけをしている」という事実を突き付ける。その度に聖職者がよりにもよって悪魔とこんな情緒的なキスをしていいのかという思いとこのキスで街は守られているのだという言い訳が錯綜した。もっとも、どちらの思考もザックのもっと奥深くにある欲望を抑えるための言葉だったが)
____っ、ん…ちょっ、とは、空腹が、紛れたか?
(やがてゆっくり唇が離れるとようやく落ち着いて呼吸ができるようになり、口の中に溜まった唾液を飲み込む。不適に笑うグレルには少しでも冷静さを装うように息を乱しながらも小さく笑っておいた。だがすっかり体の力は抜けていて腕を引かれてベッドから剥がされると地面を踏む力もなく、引かれるままグレルに抱きついてしまった。またカッと体中に血が巡る感覚を覚えるがあくまでも冷静にとゆっくり体を離すと「ありがとう」と短く添えつつ仕事服を受け取った。そしてついたての後ろに回ると着替えを始める。服を脱ぎながら何度も深呼吸を繰り返し息を整え体を冷ました。毎朝繰り返すこの行為、今はキスだけですんでいるがもしこれ以上があったら…そこまで考えて神父が何を考えているんだと首を振った)
そうだな…それじゃあ珈琲を頼む。…今日も良い香りだな。ありがとうグレル
(着替えをすませ平常を取り戻してついたての裏から出てくると香ばしいパンとコーンスープの匂いが鼻をくすぐり思わず口元が緩む。その匂いからおおよそのメニューを思い浮かべるとグレルの問いには珈琲をと答えた。すでにテーブル上には朝食が用意されており窓から差し込む光に照らされてより一層美味しそうに見える。テーブルにつくと手のひらを合わせ神に糧を感謝する祈りを捧げる。悪魔が用意した食事を神に感謝し食べるなんて、なんとも奇妙な状況だ)
いただきます。…ふぅ、うまい。すごいな、数日前に料理を始めたとは思えないよ。俺のために練習してくれたのか?
(まず最初に口にしたのはコーンスープで、カップを引き寄せた時に漂ってくる甘いコーンの香りに笑顔がこぼれスプーンでひとすくい口に運ぶ。すると口の中にはさらに濃くコーンの甘味が広がった。毎朝売れ残りのパンだけで朝食を済ませていた頃と比べれば贅沢な朝食だ。一番最初にグレルが作ってくれた料理を思っても今の朝食は上出来だといえる。グレルが最初に魔法で出した料理は見た目のみが完璧で味はほとんどしない逆の意味で驚きの料理だった。が、その次からは自ら料理を作るようになり、今やきちんとした朝食を作る腕をもっている。本人の才能もあるかもしれないが、きっと自分に隠れて練習してくれたんだろうな、とザックは思う。そうやって自分のために苦労をしてくれるだなんて、俺は幸せ者だな、と内心呟きながらグレルを見つめていた)

  • No.34 by グレル  2018-06-01 23:14:29 

(/お邪魔します!!グレルの背後の者でございます!!大変申し訳ないのですが、お返事の方に少しお時間を頂いてもよろしいでしょうか?この所、少し忙しい身でして納得のいくお返事を書けない状況で…泣。明日の夕方までには提示しておきますのでお待ち下さいませ!本当に申し訳ございません…泣。)

  • No.35 by ザック・カーチス  2018-06-02 01:40:15 

(/お世話になっております!お返事の件了解いたしました!リアルと本体様の体調優先ですのでもちろんお待ちいたします!無理されないでくださいね!なんなら夕方すぎても大丈夫ですので…お待ちしております!)

  • No.36 by グレル  2018-06-21 19:02:39 

(/ザック様の背後様。この度は本当に…申し訳ございませんでしたぁぁ。大変お待たせする形になってしまい、申し訳ございません!汗、この所グレルの背後の者が忙しくなかなか此方へくる時間を作れず……お相手様を長々とお待たせしてしまいました……。こんな不届き者で無礼な輩ですが…また此方での時間を確保出来ましたのでまた、お相手をやって頂けるのであれば…と。、泣。ほんとに申し訳ございませんでした。暫くお待ちしておりますので良ければお越しくださいませ!!)

  • No.37 by ザック・カーチス  2018-06-21 20:08:29 


(/トピ一覧に名前があがっていて驚きました笑 お久しぶりです、ザックの本体です。お忙しかったなら仕方がないですよ!あくまでもリアル優先の場ですからね。グレル本体様さえよければまたお相手していただきたいです。ただ、しばらく短めのロルしか使っていなかったので前よりも文量が落ちてしまうかもしれませんが…それでもよければよろしくお願いします!)

  • No.38 by グレル  2018-06-21 20:31:52 

(/はわわわわわわ!!来て頂けるとは!ありがとうございます!本当にお久しぶりでございます!いえいえ文量などお気になさらず、お互い楽しくまたやっていければと、笑。ではでは、こんな主ですがまたよろしくお願いします!

途中のロルから始めますか?それとも、また新たに始めることも可能でございます。ご意見の方をお聞かせくださいませ!!)

  • No.39 by ザック・カーチス  2018-06-21 21:15:01 


(/ありがとうございます。またお相手していただき嬉しいです。

どちらからでも構いませんよ!続きを読みたくもありますが時間たってますし新規の方でも…グレル本体様のお好きな方で始めて下さい!)

  • No.40 by グレル  2018-06-21 22:28:02 

(/了解致しました。自分もなんとなく続けてみたく思っていた所存でございます、なのでこのままグレルのターンから始めさせて頂きます!!
返信は、明日になってしまうのですが大丈夫でしょうか?明日の夕方ごろにはまたこちらにこれるはずですので、明日ザック様へ続きの物語を提示しておきます!!、汗。少しお待ちして頂く形になってしまって申し訳ございません、汗。では、今後ともよろしくお願いします!!!)

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