弱虫ペダル

そうか、オレの気のせいだったようだな(相手を信じて悪いな、と一言謝り。「オレは美形だか、照れた顔や泣いた顔は恥ずかしくて…」と恥ずかしそうに言い、パシャリと写真を撮られると「真波っ！お前はな！！」とおもわず少しだけ怒鳴ってしまい。今更何をされるかわからなかったから抵抗しなかった、なんて言えるはずがなく「真波…別にオレは…」と言葉を濁してごまかし、自分達がやってたことを思い出したのか顔が赤くなり。「待って、巻ちゃん！オレは…！」と電話にむかい叫び、相手に切られると目を大きく見開き絶望したような顔をし)

…気のせいです、気のせい！(またしても偽りの作った笑顔を見せて。「大丈夫ですよ〜俺しか見ないんだし！」調子に乗って連写していると怒鳴られびっくりした、と呟き。「嬉しいなぁ…もう巻島さんに電話しちゃだめですよ？ぁ、またりんごみたいになってる、食べちゃいたい！」頬に口付けをしたかと思えば次は首筋へ舌を移動させ。
「巻島さんすっごい焦ってましたよ！『尽八！』って」面白いや、とくすくす笑っているともう一度携帯が鳴り)

でも、お前は見るのだろ…？ダメだ、やっぱり恥ずかしい…(よほど撮られたくないのか首をブンブン横に振り、怒鳴ってしまったことに「…すまんね、真波」と素直に謝り。「…何故巻ちゃんに電話してはならんのだ…？巻ちゃんは何も悪くはないではないか…」と我慢してた涙はこぼれて子供の様に泣き、頬に口付けされても我慢していたが、首筋に違和感を感じるとびくん、と体が反応し。「巻ちゃん！巻ちゃんなのだな？！」と携帯が鳴ると嬉しそうに見て

可愛いじゃないですかー…ほら、見て！(相手が顔を真っ赤にし涙目になっている写真を見せて。「謝らなくてもいいですよ別に…！」いきなり謝られては驚き。「……ごめんなさい、俺…何してんだろ。東堂さんにこんなことしたかったわけじゃないんです…」相手が泣き出すとハッと我に帰りこんな顔させたくなかったな、と心の中で呟き相手から離れて。「………どうぞ。」携帯を相手に手渡し反省しているのか俯いたままで。電話からは『尽八？！お前真波に何されたんショ？！』と心配した声が聞こえて)

わっ！オレに見せるな！恥ずかしいではないか？！(自分の赤面で涙目の写真を見ては、ギュッと目を閉じて。「そうか…すまんね、真波」謝らなくていいと言われればそれに対してまた謝り。「ま…なみ？…」さっきまでの影のある相手とは違う普段の相手に戻り悲しそうな顔を見ては『巻ちゃん、すまんね、真波は少し悪ふざけが過ぎるのだよ。悪いが、今日はこの後練習があって電話はまたかけることにするよ』と自ら電話を切り「真波、今日はオレを好きにする権利をあげよう。荒北にも言われるが真波に甘いかもしれんな」と相手の悲しそうな顔が嫌なのかそう言い

まだあるよ。今日はたくさん撮れたなぁ(楽しそうに携帯の画面を見つめ。「だから…っ謝るのは俺の方でしょ…」謝る相手を見たくないのか苦しそうな表情で相手を見て。「…へ……？」相手の通話内容に聞き耳を立ててまさかすぐ切るとは思っておらずぽかんとして。
「東堂さ…ん…、いいんです…もう、俺東堂さんに酷いことしちゃったからさ。すいません…帰ります」沈黙が辛かったのかガタッと立ち上がると相手に背を向け鞄を拾い)

真波、お前何枚撮ったのだ…？(楽しそうに笑う相手に嫌な予感しかないのか、苦笑いをして。「自分を責めるのではないよ、真波」優しく話しかけ相手の頭を撫でてあげて。
とさくさと自分の携帯を鞄の中に入れて「へって、どうかしたか？」ぽかん、としてる相手を不思議そうに見ては首を傾げ。「…後輩のことは、何でも知ってるつもりでいたのだがな。真波の気持ちも考えずに抵抗したりしてすまんね…」帰ろうとする相手を見ては、自分も立ち上がり優しく後ろから相手を包み込むように抱きしめ)

うーんと…ざっと10枚くらい！(ほら、と東堂さんと記してあるファイルを見せて。「……東堂さんはなんでこんな俺にも優しいの、？」頭を撫でられると息を詰まらせ先程から眉は下がりっぱなしで。「そんな、東堂さんは何も悪くないじゃないですか！やめてください…同情なんてしなくていいです…東堂さんには巻島さんが…」後ろから抱き締められると驚いて思わず振り向き相手を引き剥がすと最後の方は小さい声で)

１０枚っ？！真波…今すぐファイルごと消せ…！(相手の携帯を無理矢理取ろうとして。「…こんな可愛い後輩がいれば誰でも優しいだろ」ニコリと微笑み、「そんな顔をするな、真波」と相手の微をグイッと上げて笑顔を作ろうとして。「…確かに真波は悪いことをしたな、でもちゃんと反省できたからいいのだよ。この後真波がいいなら、オレの家で約束した風呂に入って、泊まっていかないか？」しっかり相手の目を見ていつものように優しく微笑み)

この間撮った寝顔とかもあるからダメ！(バッと携帯を頭上に上げて。「可愛い…か、どうせならかっこいいがいいです」むす、と唇を尖らせ相手を見やり。「東堂さん……」いつも主張しているアホ毛は今はだらーんと下を向いていて。悪いこと、と聞くと眉間に皺を寄せて俯き、相手のお誘いを受けると嬉しそうな顔をして「い、いいの…？本当に？ねえ東堂さん、怒ってないの…？俺のこと嫌いじゃない？」泣きそうな顔で一気に問いただし)

なぬっ？！寝顔？！いつ撮ったのだ？！(グイッと手を伸ばすが相手の方が背が高いため携帯が取れず。「なら、かっこいい後輩だな！」なら、と訂正して。「このアホ毛はお前感情センサーのような物だな…！」興味深そうに相手のアホ毛をジッと見て。「嗚呼、いいぞ！本当だ！…？怒ってなんかないし、真波のことは嫌いだなんて一回も思ったことはないぞ！」相手の問いに一つ一つ答えて、「家来るか？」と改めて相手に聞き)

この前部屋で勉強教えてもらった時東堂さんが眠っちゃったことあったでしょ？その時撮ったんですよ〜(あはは、と笑い可愛かったなぁ、と呟き。「…えへへ、ありがとうございます」やっと笑顔になり照れて。「？？？動いてる？」本人はアホ毛が動いていることに気付いていないのかきょとんと相手を見て。「東堂さん、俺馬鹿だからいい方にとっちゃうよ…？また、我慢できなくなってさっきみたいなことしちゃうかも、」相手の優しさに素直になれずまだ自分に自信がないのか上目遣いで相手を見つめ。「…行きます」自分の欲に素直になり頷き)

あの時か…！オレとしたことが…(何故あの時寝たんだ、とぶつぶつ後悔して、可愛いかったと言われれば満更でもなさそうに、ぶつぶつ言うのをやめ。「やはり、笑顔が1番だな」と自分もニコリ、と笑い。「さっきから、真波の表現に合わせて下がったり上がったり…」相手のアホ毛を引っ張り？「いい方にとってもかまわんよ。我慢できなくなったら、オレが受けとめてやろう」心配そうに自分を見る相手に大丈夫、大丈夫と頭を撫で。「よし！行くと決まればさっそく行くぞ」相手の手を引っ張り部室を出て

あの後東堂さんをベッドに運んであげてさ…本当東堂さんって無防備だよね…(心配なのか じと、と相手を見つめて。「…そうですね！俺、東堂さんにはやっぱ笑っててほしい…」相手の笑顔にどき、と胸を鳴らして自分も微笑み。「えー？何のことですか？？」掴まれるとぴょこぴょこと左右に揺れて。「うん…やっぱ東堂さんいないと俺ダメな奴だなぁ……頑張って我慢します」相手に撫でられると心地いいのか目を細めもうあんなことしちゃ駄目だ、と心に誓って。「はい！東堂さんの家…楽しみ…」幸せを噛みしめるかのような顔をして相手の手を握り)

すまんね、ベッドまで運んでくれて…！オレはそんなに無防備か？(自分ではどこが無防備なのかわからず首を傾げ。「オレも真波に限らず、皆には笑顔でいてほしいからな！！」相手の笑顔に胸が少しドキッとして。「…すごいな…どうやって動いているのだ…」興味深そうにじと、と相手のアホ毛をずっと見ていて。「お前はダメな奴なんかじゃないぞ！ダメな奴ってのは荒北や隼人のことを言うのだよ！」自分なりに相手を励ますつもりで、部員の名前を出し。「学校から家までは近いからすぐ着くだろう」相手の手を握り返し。

いえいえ、東堂さん軽いから楽ちんでしたよ。無防備にもほどがあります…(最後の方はぼそぼそと呟くように。「はい！いつかちゃんと伝えますね俺の本当の気持ち」いつか、と言葉を濁し微笑んで。「東堂さんも触角ついてるじゃないですかぁ」これ、と相手の左右の前髪を両手で掴んでみせて。「確かに荒北さんと新開さんはダメかも、でも東堂さんに絶対あんな顔させないよ2人は…俺まだ子供だから…」なんで2年早く産まれなかったんだろ、と内心思っていてため息をつき。「そうなんですか。あ…これいただきます」先程もらったポカリを一口飲みなぜかよそよそしくなっていて)

そんな軽いか…ん？真波何か言ったか？(筋肉つけた方がいいのかな？と考えて、後半聞こえなかったのか首を傾げ。「本当…？気持ち…？」何のことかわからずに不思議そうに相手に聞き。「これは触覚ではないぞ？！わっ！触るな、髪が崩れてしまう！」オシャレだオシャレ！と前髪はオシャレと言い張り。「そこは認めるのだな…いや、隼人は何するかわからないからな。あと、ため息は幸せが逃げてしまうぞ！」先輩をダメと言った相手に苦笑いをし、お前の方が大人だ、と付けたし。「なんだ、真波。よそよそしいではないか」不思議そうに相手を見て

軽いですよ、もっと肉をつけてください！なんでもありませーん(俺が守らないと、と使命感を覚えしらばっくれて。「今はまだわからなくていいです。だから待っててください。」相手の反応に困ったように笑い。「これオシャレだったんですか！知らなかった！俺下ろした方も好き」相手の髪の毛をくるくると自分の指で遊び始めて。「…新開さんに何かされたの？はーい。」相手の言葉に何かひっかかりじっと相手を見て。「あ、いえ…なんか俺みたいなのが東堂さんの隣いていいのかなって思って」ポカリを鞄にしまい、ちら、と相手を見て)

これでも、ちゃんとご飯は食べているのだぞ…！…そうか(うーん、と少し悩み、なんでもないと聞くと不思議そうに相手を見て。「何かわからないけど、待ってるぞ！！」何かわからないくせに、自信満々そうに言い。「どうだ？かっこいいだろ？むっ！ダメだぞ、カチューシャを外すと顔が見えなくなってしまうからな」自分の髪で遊び始めた相手にコラッ、と軽く頭にチョップをして。「…ん？何もされてないぞ！本当に何もされてないからな？！」相手の質問に少し慌てた様子で目をキョロキョロさせて。「何言ってるんだ真波、いいに決まってるだろ？逆にダメな理由を教えてほしいぐらいだ！」ニコリ、と相手を見て微笑み、下駄箱から靴を出し履き替えて

…本当ですかぁ？こんなに細いのに…(ガシッと相手の腰を掴み首を傾げ。「はい！俺頑張って東堂さんに追いつきます！」ぎゅ、と相手に抱きつき。「えー…東堂さん髪下ろした方がもっともっとかっこよく見えるのになー…」少ししょぼんとしてちらりと相手を見て。「東堂さん…何かされたんですね？！なんですか、教えてください！」相手の様子に疑問を持ち肩を掴むと真剣な眼差しで。「東堂さん……俺東堂さんのこと…好きです！」相手の優しさにじーんと感動して何時ものような顔に戻って靴を履き)