睡蓮の花言葉《〆》

『帰ったら花澤さんがいるのって、とってもいいですね。…ほんとだ、これ美味しいです…！』

（疲れて仕事から家に帰ったら、その家に相手がいることを想像して。一人の方が楽だと感じる性格なのに、何故か相手がいる空間は一人の時よりもリラックス出来る。相手はそのように感じさせるのが上手いのだろうかと思いながら、相手が生春巻きを口に運んだのを見て自分もパクッと食べてみる。相手が言ったように今日のは格段に上手く出来上がっており、思わず表情を綻ばせてしまうほどで。）

『化粧水…こんないいものを…。ありがとうございます、大切に使いますね』

（相手から出された生春巻きを咀嚼していると、ショップバッグに入った化粧水を差し出され、使うかと聞かれれば頷いて。こんな良いものを貰ってもいいのかと戸惑うが、遠慮はいらないと言われ、では言葉に甘えて受け取ることにして。消耗品のため大切に使うも何も無いのだが、無駄にしないように使おうと決めて。『あ、そういえば、この前京都に行きまして…お土産にと思って八つ橋を買ったんです。和菓子が嫌いではなければ受け取ってください』と、相手から物を貰って思い出したのか、自分も渡すものがあるんだと言って。カバンからその土産を取り出すと両手で差し出し。）