匿名さん 2024-01-05 19:35:07 |
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ん…? ああ、ようやく起きたか
(視界の隅で飛び起きた彼女を捉えると視線をそこへ移し、鼻で笑いながら深呼吸をしている彼女に声を掛ける。悪い夢でも見たのか彼女は少し衰弱しているようだった。睡眠は強者にも弱者にも与えられた癒しだ。休息になるはずの睡眠を逆に衰弱させるものへと変化させたのは、あの生徒たちが原因だろうか。そう思うとようやく静まり掛けていた火がまた付いてきそうになる)
随筆じゃ。人間ごときには到底理解できぬ我の高尚な考えをしたためたものじゃ。人間に披露してやれば、清少納言も吉田兼好も鴨長明も霞む程の名作となろうぞ…ふはは!
(得意そうに笑ったが内容は油揚げに関しての自身の欲望が半分。もう半分は先程堪能した飴玉に関する欲望という主に食に関することばかりだった。しかし古き良き草書体を肉眼で解読できる人間はもう数少ない筈なので、イナリが高尚だと言えば高尚なものに見えるのだ。ふと、彼女の職業のことが気になった。あの紙を読んだだけでは全貌は分からなかった。暫くは自分の元に置いておくのだから彼女の素性を知っておかなければ。二回目の言い訳を心の中でして、ただ直截的に聞くのも憚られるので遠回しに尋ねてみる)
…お主、いつもあのように起きておるのか? 労働はそんなに苦痛か?
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