匿名さん 2024-01-05 19:35:07 |
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(意外に素直な反応にぴくりと眉を動かす。別に素直な反応だったから悪い訳では無い。ただ、もっと素っ気ない反応をされるかと思っていた。良き母親が分からない、というのは同感だった。尋ねておいて何だが、イナリ自身も良い母親がどのようなものかよく分かっていなかった。イナリの母親は別に難がある訳ではなかったが、他者の母に興味を示したことがないため、比較してのデータがない。だからイナリの母が誰かと比較して良い母親なのか否かが分からない。さて、彼女の母親はどんな人なのだろう。
そんなことを考えていると彼女の何気ない一言に、用意していた箸を落としかける。一先ずは箸を置いて、その様子を想像してみる。ここを出た彼女が久方ぶりに戻ってきたと思ったら、見知らぬ男と子と歩いてくる。別に彼女はイナリの何でもないのに、些かの嫉妬と心の痛みを覚える。少しばかりの不快感と共に溜息を吐き出すと、取り繕いながら彼女を揶揄う)
その時が来れば、我がもてなしてやろうぞ。
…或いはお主の子だけ隠してしまおうかのう…
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