匿名さん 2024-01-05 19:35:07 |
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(彼が用意してくれた皿を受け取り料理をよそう準備をしていると、ぽつりと呟かれた言葉に動きを止めて瞬きを数回繰り返す。小さく笑うと、手に持っていた皿や菜箸を一度置き彼へと向き合い背伸びをして、彼の頭に優しく自身の手を乗せると、まるで小さい子をあやす様に撫でてみて。)
…ふふ、ありがとう。『美味しい』って言ってくれるだけで、こう見えてとても喜んでいるのよ?
私は褒められ慣れていないから、疎いし、上手く反応出来なかったりするけれど、ごめんなさいね。
(上記を述べるとゆっくりと手を離し、食事の準備を終わらせようとまた食器や鍋と向き合うべく身体の向きを戻そうとする。
彼が自分の事を褒めようとしてくれているのは素直に嬉しいし、ましてや人を褒めたことが無いという彼が一生懸命それを行おうとしている姿は愛しいものだ。彼はなんだか申し訳なさそうに言ったけれど、自分だって褒めるのは上手くないし、褒められたからと言って可愛らしい反応ができるわけでもない。
もしかしたら、これまでも素直に褒めてくれていたのに、自分の受け取り方が悪くひねくれた返ししかしていなかったかもしれない。そう思うとなんとなくやるせない気持ちになる。自分も素直に正直に生きているつもりなのだが、この世はどうも正直すぎても生きづらい。)
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