匿名さん 2024-01-05 19:35:07 |
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へ…?
(かっこいい、なんて初めて言われた言葉を耳にすると間抜けな声を出して硬直する。かっこいい? 誰が? 我が? なぜ? 理解が追い付いていない頭に耳と尻尾が可愛らしいなどと言われると、頭の上に大きな「?」が浮かび上がり。徐々に言葉の意味を理解するとやや頬を赤らめ、そしてボフッという大きな音と共に変化が解けてしまい。狐の姿で彼女をキッと睨みながら再び人間体へと変化する)
馬鹿な物言いをすると置いてくぞっ!
(変化が終わると言うが早いか飛び出すような勢いで本殿から出ていく。乱暴に指を鳴らすと結界の力が弱まり、彼女が境内から出れるようになる。九尾の狐に対してかっこいいなどという女子なぞ見たことも聞いたこともなかった。彼女は自分が言われ慣れていない言葉を平気で言うのが趣味なのか。此方の反応を楽しんでいるとしか思えない。恐ろしい女子だ。一頻り心の中で彼女を論うと自分も自分だ、と自省する。人間の女子に何を言われようと堂々と受け流す位の余裕を見せつけてやれば良かった。そうだ、自分は妖なのだから。人間の良いようにされて堪るか。決意を新たにするとずんずんと進めていた歩みを鳥居を潜った所で止め、彼女が追い付くまで待つ)
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