ナナシ 2023-11-19 03:23:02 |
通報 |
そっか…私がこんなにもなって頼んでいるのに、君は頷いてはくれないんだね。!──すまない、忘れてくれ。
(もう一度キッパリと断られてしまえば、疲弊して悄気た顔でカウンターに両肘を着いた腕を組み其の上から顎を置き、突っ伏した形となる。私を想っての言葉だろうに。パッと失言だったと片掌で口を覆い。暫し重たい沈黙が流れ背中に触れる温もりがなくなるも、直ぐに動く彼を目で追う事はせず、否、出来ずに。背後から前屈みに前傾姿勢となり被さられては、カウンターに置いていた両手の甲へ掌を重ね僅かに握られる。無闇に言葉を掛けられる事はなかったのは有り難かった。けれど「穢れた手なんだぞ。触れてくれるな。」此方都合であれだけ大切にしていた我が子を殺めた手だ。もう少し何とかなる余地がなかった。双肩を震わせていて。)
トピック検索 |