掲示板ファンさん 2023-10-09 19:52:48 |
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(/ このまま“変な人”の薄葉が弟さん頂きますねお姉様!それじゃ新作頑張って下さい!!()見直されたねぇ薄葉!!えっ大抵の事…?それは何処までなら許されます…?あっいや変な意味では無く!ただの確認ですよ、確認!!() )
( 高台に向け坂を登る道中、己が引く手に抵抗が無い。その事実が余程嬉しいらしく、何は無くとも小さく鼻歌が漏れていた。「高台ねぇ、眺め良いのに人が来ない所でねぇ。」そしてそのまま黙っている筈も無く、これから行く先についてまた口が回り出す。「…なんだっけぇ、怖ぁい噂があるから、らしいよぉ。確かぁ、“血まみれの女のお化けが出る”とか、“笑う人喰い人形が襲ってくる”とかぁ、そういうの。」空いている指の先で下唇をつついて天を仰ぎつつ眉を寄せ、何とか記憶から絞り出したのは、人伝に聞いた信憑性もへったくれも無い怪談や都市伝説の類。ほんの少し脅かすようなおどろおどろしさを巫山戯けた声に乗せてはみたが、「まぁでも、只の噂だよねぇ。だってオレ、しょっちゅう此処来るけどぉ、女のお化けさんにも人喰い人形さんにも会った事無いしぃ。」直ぐ様それは消え、コロコロと可笑しさを漏らして一度彼の方を向いた後、着いた其処で足が止まる。「それに、」あまり手入れのされていない高台。蔦の絡まった転落防止の手摺の先。「――そんな噂どうでもよくなるくらい、キレイなんだよねぇ、此処。」目の前に広がる、煌やかな灯りの点き始めたミニチュアの街並み。ずっと向こうに見える薄雲。青色をまだ残した空は、茜、紫、紺と色彩を重ねて、沈みゆく夕陽を包んでいる。高所の所為か風は少し強いが、それすら爽やかで心地好くなる己にとって一番の景色。「あ~…いつ見ても最高ぉ。」案内の完了した青年の手を離し、慣れた様子で手摺近くのオブジェらしき細い台に駆け寄り、その上にひょいと乗る。其処から片手で日除けを作りつつ、街の一望に秘密基地でも見る子供のようなワクワクとした気色で感嘆を。それから台の上で両手を広げ、くるり半回転。羽織の裾を翻して青年の方を振り返り、「ねぇ、良いでしょぉ?」満面の期待に満ちた笑顔で首を傾げて )
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