『Black rose』【人外/極道/3L/再建トピ】

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俺が引き受けるって言ったじゃん……ったく。
(総長からのテレパシーを受けて、各々が各々の思惑で男を攻撃する中、いち早く駆け出した円治が男の眼前へと相対する。全く自己犠牲心の強い者が多い、と心の中でぼやいた。そんな中で親衛隊長を任されているのは誰だと思っている―――)

さぁ来い。【俺たち】の相手はお前だが、お前の相手は【俺】だ。
(彼我の距離は僅かだ。あと一歩踏み出せばお互いがお互いの急所に拳だろうと足だろうと届かせることが出来る必殺の間合いだ。円治はこの間合いで立ち止まり、投げられた対物ライフルを左手で受け取り、右手に魔導銃を構えた)

熊狩りの時間だ。
(素早い動きで右手の魔導銃の銃口を相手の角に向け、引き金に指をかけた。この局面に来て、円治の中から恐れはすっかり消えていた。いつだってそう、死を眼前に置くと不思議と己の中から怯えが消える。死から遠ざかるためには怯えが必要だが、死に相対するのに怯えは不要だからだと考える。死が間近にあればあるだけ、円治は自由でいられる気がした。)