検索 2022-07-09 20:46:55 |
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…っ!……し、知らない……そもそも鬼なんて、…絵本の中だけの話だろ
(相手の方を向くと何故か目を見開いて驚いたような表情をしていて怪訝そうな顔を向ける。こちらに見覚えでもあるのだろうかと思ったが残念ながらこっちの記憶に相手の存在はない。だが相手の話を聞いて今度はこちらが目を見開く番だった。『鬼』という単語に怯えるように体を固めるとブランコの鎖をギュッと強く握る。そして何かを振り払うように激しく首を左右に振って知らないと声を挙げた。嫌な記憶が蘇って顔を不安な表情へと染めていく、何とか強がりで鬼なんていないと言ってのけるもののその存在に怯えているのは傍からみても明らかだった。本来の探偵ならば例え幼くとも庭たるこの街のことを知らないはずがなく、また例え知らない場所だとしても手がかりくらいは知っているものだ。加えて困っている人間を放っておけない根っからのお人好しであるはずが今は相手を遠ざけようとしている。それでも簡単に見捨てる事ができないのは元来の性格通りで「…なんでそんなの調べてんだよ」と伺うように問いかけ)
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