検索 2022-07-09 20:46:55 |
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フィリップ……そう、だな……おやすみ……
(今日しか見られない光景と過ごしやすい風に包まれ二人っきりの空間で暖かな幸せに浸っていればそのまま身を沈めたくもなってしまう。徐々に意識が沈んでいれば無意識にただ相手の名前を呼んで、昼寝の提案にはたどたどしい口調で返事をした。相手から最後のひと押しをされてしまえばもう抗うものもなく、掴んでいた手が繋がれるように握り直されるとより相手の存在を感じて口元が緩んだ。相手の柔らかな膝の上でめいっぱい相手のことを想いながら眠りへと誘われていった。それから暫く、幸せに浸り眠り続けた頬に先程よりも冷たい風が当たってゆっくりと目を開ける。二人に注ぐ日はすっかり傾いていてもう夕方になっているようだ。その間に桜の木の下で動かずにいたせいか自分の体にも相手の体にも無数の桜の花びらが乗っている。未だ寝ぼけた頭のまま桜まみれになった相手の姿に小さく笑うと手を伸ばして愛おしいものに触れるようにそっと相手の頬を撫でて)
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