刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 相手が眠りに落ちたのを見届けたダンフォードは、心に巣食った僅かな疑念を残したままに一先ず残して来た仕事を片付ける為に病室を出、署へと戻り。__時刻は午後16時を少し過ぎた頃。難航していた事件が漸く揺るぎない犯人逮捕の証拠を見付けた事で解決する事が出来たミラーは、派遣先の署員達に挨拶を済ませるや否や警視正にメールを送り、レイクウッド署に戻るよりも先に車を飛ばしエバンズが入院していると聞かされた病院へと来ていた。駐車場に車を停め、助手席に上着を放り投げたまま鞄だけを引っ掴み、長い髪を後ろ一つで纏めたその姿は捜査終わりそのもの。駐車場から正面玄関までは全速力で、院内へと足を踏み入れれば早足で。入院病棟の詰所で看護師から、“エバンズは高度集中治療室から一般の病室に戻った”という旨の話を聞き、泣きたくなる程の安堵を胸に教えられた病室へと向かえば扉の横の壁には相手の名前があり。やや乱れた呼吸を落ち着かせ、扉を二度ノックする。「…失礼します。」と声を掛けて扉を開け病室へと入れば、真っ白なベッドの上に横になる相手の姿が視界に飛び込んで来たものだから、安堵も、やるせなさも、後悔も、何もかもの気持ちがごちゃ混ぜに「__…エバンズ、さん、」呼んだ名前は詰まり、情けなく震えて )
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