刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 『何も言わないと言う事は、開き直りは肯定と取りますよ!』__結局はこうなのだ。何かを言っても言わなくても結局の所事実を捻じ曲げた可笑しな自論も含め、相手を責める為だけの記事は世に出る。相手が署内へと入ってしまえば記者達はそれ以上追い掛けて来る事は無くその分のストレスからは解放されるかもしれないが、決して平穏が訪れる訳では無い。アナンデール事件に関するニュースや遺族による偽りの証言は今や署内に居る人達の殆どが知る事となっていて、フロア内では勿論の事、廊下で擦れ違う他の部署の人達も相手に白い目を向ける日々が続き。__その間も定期的にミラーは相手と連絡を取り合って居たのだが、当初の見立てより事件解決は遅れを見せていた。証拠や証言も取れ解決も間近だと思われていたのに、何故だか事件当日容疑者の完璧なアリバイだけが崩せないのだ。レイクウッドから離れていてもアナンデールのニュースは嫌でも目に留まるものだからその度に相手の事を思い、気持ちを乱す。__署に再びクラークが訪れたのは、尚も相手が記者達から逃れる為に誰も居ないフロアの中、デスクの小さな明かりだけを頼りに報告書に目を通している時だった。此処に来る事が、来れる事がさも当たり前だとばかりの態度で扉を開けるや否や『…こんばんは警部補。相変わらず“隠れんぼ”は継続されてるんですね。』と、目だけは全く笑っていない微笑みを向けて )
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