刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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キース・フォックス
( 相手の口からジョーンズとダンフォードの話を聞き、やはりあの2人は誰からも慕われるのだと柔らかい表情で頷いて。やがてエバンズの部屋から此方へと視線を戻した相手は、彼が此処でゆっくりと過ごす事を望んでいるようだった。____元々エバンズが本部に居続ければ、本人の手腕とこれまでの組織への“貢献”も手伝って本部での警視正への昇進は堅いと思われていたが、彼は突然地方の署へと異動してしまった。同期の中でも“エバンズが本部から出る事は無いだろう”と噂されていただけに驚いた記憶があるが、今思えば彼自身の心身の状態を優先させての決定だったのだろう。一度彼を呼び戻そうという動きがあったような事を聞いたが、現に彼は此処に警部補として留まっている。『……あいつは、本部に戻るつもりは無いのかな。』不意に口を突いて出たのは純粋な疑問、いつも1人先を行く彼に密かな闘志を燃やしつつも、その力量を分かっているからこそ“ライバル”がまた第一線に戻って来る事を何処かで望んでしまう自分が居るのも確か。そんな言葉を紡いで少ししてからハッとした表情を浮かべると『____俺がどうこう言う事じゃないね、エバンズは此処でしっかりやってる。ミラーさんみたいな子に慕われていると知れただけでも同期として安心したよ。』と笑って見せて。 )
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