刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 相手の浮かべたその余りに優しい笑みに思わず一度瞬く。そうして、嗚呼、これは女性達にモテる訳だ。と1人納得した。もし自分がエバンズに恋愛感情が無ければ目の前の彼を素敵な男性だと思い少しは心が揺らいだかもしれない。アシュリーの言う通り、紛れも無く彼は過去の自分の好みの男性像にピッタリに感じられるのだから。__と、そこまでぼんやりと思案して直ぐに思考を相手との会話に戻す。“本部の女性警視正”だなんて女性警察官ならば誰もが憧れる地位ではないか。「そこまでは知りませんでした。凄い…本当に凄いです。私も何度も何度も助けて貰ったんですよ。」憧れる大好きで尊敬する上司がまさかそんな噂の真ん中に居るだなんて。胸の内が温かくなるような、幸せで、それでいて自分ももっともっと頑張らなきゃと思えるような、そんなやる気が湧いて来る。続いてダンフォードの話になると何時かのお酒の席を、エバンズの意識が戻らなかった時の事を思い出し同意を示す様に大きく頷いて。「2人の間にある詳しい事は勿論何も知らないけど、きっと確かな信頼があるんだろうなって思います。」嫌そうな顔をしながらも何だかんだでダンフォードに付き合うエバンズ、そんなエバンズをある種愛おしそうに見るダンフォード。思い出して再び先程とは別の温かさが胸に宿り。__目の前の彼は“落ち着いて仕事に励めているなら”と言ったが、果たしてそうだろうか。確かに本部に居た頃よりは纏まった休みが取れたり、四六時中難解な事件に追われ続ける事は無くなったのかもしれないが、根本的な精神状態は決して落ち着いたとは言えない気がするのだ。…だとしたら彼は何時本当の意味で落ち着く事が出来るのか。扉から相手に視線を向け直し何処となく曖昧な笑みを浮かべると「エバンズさんがゆっくり休める為に、皆には心穏やかに過ごしてもらわなくちゃですね。事件が起きたらそれこそ休めなくなります。」それでも軽い口調で以て小さく肩を竦めて見せて )
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