刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 二日酔いの相手が結局昼過ぎまでエバンズの寝室を占拠した日から数ヶ月_____何かと物騒な事件が続き刑事課の人手が足りないため応援の刑事が来ると聞かされたのが今朝の事。大きな事件では無いものの窃盗やら薬物やらの騒ぎで現場に出ている刑事も多く報告書も次々に上がって来る為、応援が来ると言うのは素直に有難い話だった。---昼休みも終わり、少しずつ人が戻り始めた刑事課のフロアに姿を現したのは1人の男性。すらっとした長身にシンプルなスーツを纏い、決して華美な雰囲気では無いものの圧倒的な“爽やかさ”を持った人物だ。ちょうどフロアを出ようとしていた女性署員が思わず彼を見上げて一瞬立ち止まりかける程には美形の男だった。彼の背後から現れた警視正は『バーリントン署から応援で来てくれたフォックス巡査部長だ。』と紹介して。『フォックスです。お世話になります。』と明るい笑みを湛えて挨拶した彼を見て女性署員が密かに色めき立つ中、相手の隣の席のアンバーも『待って、こんなイケメン久しぶりに見た。』と小声で相手に告げて。一方、ちょうど昼食を買いに出ていたエバンズがフロアに戻って来たのも同じタイミング。コーヒーを手に、フロアに立っている人物へと視線を持ち上げ彼を認識すると、驚きと共にあからさまに眉を顰めて。『久しぶりだな、エバンズ。』と声を掛けられても尚表情はそのままに「_____フォックス、何でお前が此処に居る。』とひと言。明らかに嫌悪の滲んだ声色だが、名前ははっきりと覚えているようで。 )
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