刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( __相手の来ない飲み会は最早普通の事で、正直な話“堅物警部補”の事が怖くて相手が飲みの席に居れば萎縮してしまう署員や、まともにご飯も喉を通らない署員が居るのも確か。相手に慣れきった己は勿論、サラやアシュリーは元々の性格から相手が居ようが居まいが十分にお酒を楽しむ事は出来るのだが。何はともあれ飲みの席が大いに盛り上がった事は確か。飲み過ぎないように、以前の様な失敗はおかさないように、と最初は注意していたものの、午後7時前から始まった飲み会が終わりを迎えた午後11時前になれば最早その思考は遥か彼方へと追いやられている状態で、案の定前回同様泥酔状態なのである。比較的お酒に強いサラが事ある毎に『大丈夫?』『ちゃんと帰れる?』と世話を焼いて聞いてくれる言葉の全てにだらしなく弛緩した表情で「もちろん、タクシーにさえ乗れれば後は運転手さんが家まで連れて行ってくれるからねぇ。」と答え確りとタクシーに乗り込んだまでは良いが__伝えた住所は自宅では無くエバンズの住む家。タクシーが向かう方向は一緒の為に誰も車内での会話の可笑しさに気が付く事は無く、また、運転手も勿論わかる筈が無いものだから客の要望通りに伝えられた“エバンズの家”に向かい。__「……」ふらふらとした覚束無い足取りで相手の家の前に棒立つ事数分、徐に片腕を伸ばすと玄関横のチャイムを押して。扉が開き相手と視線が合ったならば「…こんばんは。」と、頬を朱に染めた明らかに酔っている事がわかる緩みきった笑顔で、律儀な挨拶を贈るだろう )
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