刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 美味な果物をお腹一杯食べ、大好きな人の隣で暖かい温もりの中眠りに落ちたその意識は疲れも相まってか普段以上に深い所へと落ちており。隣の相手の呼吸が上擦り咳き込んだ事にも布団の擦れにも気が付かぬまま小さく規則正しい寝息をたて続け。__ふ、と意識の深い所で己の名前を呼ぶ声が聞こえた気がして僅かに瞼が微動した。だがその声は今回意識を浮上させる事は無く、その役割を担ったのは音では無く服を握り締められた事による物理的なそれ。揺蕩う意識の中、静かに両の瞼を持ち上げ、一度ゆっくりと瞬きをし、そうして気が付いた。己が眠る直前まで静かな寝息をたてていた相手は矢張りそのまま朝を迎える事は出来なかったのだと。「…大丈夫だよ…大丈夫。怖い夢を見たんだね。」掴まれている服はそのままに身体を起こせば、枕に額を押し付け懸命に呼吸を繰り返す相手の浅く上下する背中を優しく摩り、耳元に唇を近付け近い位置で以て至極穏やかに、きちんと戻って来れるように“大丈夫”を繰り返して )
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