刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 相手を傷付けたというのは、その表情を見ていれば分かった。それでも見て見ぬふりをする様に湯気の立つ琥珀色の水面に視線を落とし。フロアを出て行く相手を見送り、暫くイスに座ったままでいたものの時間を掛けて紅茶を飲み終えるとようやく立ち上がり。今日は酷く疲れた、床を片付け使ったマグカップを軽く洗ってから灯りを消して署を後にする。家に戻りジャケットを適当に背もたれに掛けるとベッドに倒れ込み目を閉じて。---カーテンの向こうが明るくなり身体を起こすが、いつも以上に夢見が悪かった為か身体は重い。シャワーを浴びて髭を剃り、新しいワイシャツに袖を通すが気分は憂鬱なままだった。精神安定剤は眠気を催す事がある為避けたかったが、昨日のような事がまた起きては困ると結局服用し、2種類の薬は念のため普段より多めに鞄に入れて署へと向かい。---現在上がっている被疑者は3人、全員動機は十分と言える。1人ずつアリバイを確認し不審な点が無いかを洗い出して行く必要があると資料を眺めながら考えていると、捜査員の1人から声を掛けられ凶器が特定されたという報告を受け。連射が可能な自動小銃、殺傷能力が高い為周到に用意しての犯行だろうとの説明に頷き、その資料を手に相手の元へ。「ミラー、凶器が特定された。町に銃器を扱う店は1店しかない、そこで買うほどマヌケじゃないと思うが、念の為直近の購入履歴を確認しておけ。聞き込みは1時を目安に向かう。」捜査に関する事務的な情報共有、資料を渡すとそれ以上の会話は無く自分のデスクへと戻り。 )
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