刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 相手にとってはまた“子守り”の始まりだと思うか。ぽつりと落とされた言葉に苦笑いを浮かべる。それでもこの事件をおりるなんて事は出来ないしやるつもりも無ければあの時遺体を見て一歩も動けず、ただただ足でまといとなったあの日のようになる訳にはいかないと忠告の言葉に大きく頷き気持ちを落ち着かせるよう一つ息を吐き出して。相手の後に続くように園内へと足を踏み入れ一番初めに目に飛び込んで来たのは、まだ幼い園児の遺体とその子を庇うようにして倒れている先生の遺体。血の海という言葉がピッタリなくらい床には赤、赤、赤。噎せ返るような鉄の匂いと悲惨過ぎる現場に立ち眩みすら覚えそうな気持ちを奮い立たせる。指先の震えを抑える事は出来ないがそれでも以前のようにそこから去る事はせず徐にしゃがみ込むと亡くなった園児の血に濡れた髪に手袋をはめた指を這わせ「痛かったね…」震える唇を噛み締め、ただただその行動を繰り返して )
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