刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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そりゃあ物好きだな。子どものお守りも勉強にはなったが、俺は得意じゃない。
( “いつもの”缶コーヒーが目の前に置かれ、相手に視線を向ける。自分と組んでも捜査が終われば皆一様にそそくさと離れて行くのが通常だが、光栄だったなんて言われるとは思いもせず、変わった奴も居た物だと肩を竦めて。初めて殺人事件に関わる若手女性刑事などやはり子どもと同じだという言い分は初めから変わらない。ただその純粋な疑問や熱意が事件解決の鍵を握る事もあるのだという気付きはは新しい発見と言えるのかもしれない__当然本人には言わないが。面倒を見る大変さは改めて学んだが、新人の育成はどう考えても自分のガラでは無いししばらくは遠慮したいと、捜査が終わったからと言って優しい労りの言葉を掛ける気は無い様子。その辺りは相変わらずだったが、自分と組む事で相手が被る被害があるとも密かに考えていて。働き方や職場の人間関係に至るまで、自分と組んでいて良い事があるとは思えない。特に相手のような年齢の刑事であれば尚の事。「…で、俺に奢らせる物は決めたのか」と尋ね。事件を解決に導いた当日に何か新しい仕事が降ってくる事は無いため、今日はいつでも退勤出来る貴重な日。自分には、相手に夕飯をご馳走するという任務がまだ残っていたが、どこにするか決めたのかと。 )
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