路地裏事務所 2021-11-03 00:42:01 |
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>108 ヴィルデローゼ
( 視察やら急な商談やら、朝から秘書の彼女と共に転々と飛び回り、やっと屋敷に帰れるとなったところでの立ち往生。これが自分や男の家臣のみであれば、御者の手伝いをしても良いのだが、本日同行しているヴィルデローゼを馬車の脇に何時間も立たせ続ける訳にも行かず、カフェーでの休憩を提案してみたが、今度は押し売りに捕まる有様。今日は厄日だなと思っていれば、背後からも優秀な秘書である彼女から、珍しくため息が聞こえて振り返り。気丈にもアイザックを気遣う相手に、申し訳なさが込み上げて眉間の皺を深めれば、ごく慣れたスマートな動作でエスコートするために手を差し出して。 )
いや、貴女の方が顔色が良くないようだ。
配慮が足らなくてすまないな。
>109 クリス
( よくもまあ思ってもいないことをペラペラと。彼女にとってそれは褒め言葉ではないだろうが、自分より余程彼女の方が貴族社会に向いていると常々思う。どんな時も微笑みを浮かべて思う方向に話を進められる才能は、社交界ではこれ以上ない武器となるだろう。民を思う気持ちも十分、彼女が望めば素晴らしい淑女に、とまで考えてその思考を振り払う。それを彼女が望んでいないのは、ガラス扉を自らの手で開けるその姿からも明白で。いつかは対峙する道の予感に、願わくば自ら直接この少女に剣を向けることがないように、と祈る気持ちで「構わない」とだけ返事をした。
メイドが何が言いたげな表情をしたのは、この兄妹がお茶を一緒に飲むなんて、ということだけではなかったらしい。いざお茶を飲むつもりで自身の部屋にクリスを招きいれれば、プライベートな空間にも関わらずあちこちに仕事の書類やペン、書籍などが転がり、落ち着いて紅茶を楽しむのに適した空間かと言われればNOとしか言いようがない。重厚な印象のテーブルと椅子周りだけ申し訳程度に片付ければ、片方の椅子をクリスに進めて自らは部屋の窓を開けに行き。高い位置にある窓も難なく開けながら、紅茶と菓子を用意しているメイドが来る前に、その意図を聞こうと振り返って。 )
うん、まあ、そこに座るといい。
──それで、愛しい兄と話とは?
( / お返事ありがとうございます。なるほどかしこまりました、アイザックの部屋という事でしたので勝手に場面変更させて頂きましたが、問題があればお申し付けくださいませ。クリス様の賭けのお話にアイザックが乗るかは未だわかりませんが、背後としては素敵な展開だと思いますので、領民やクリス様の安全などアイザックにとって譲れないラインを割らなければ、できるだけ乗っていきたい所存です。よろしくお願い致します。)
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