トラノコ 2021-10-09 01:38:13 |
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サンジ
夢心地のまま、体があっちぃし目を開けるのも億劫でぼんやりする意識の中で心地いい揺れと包まれているような安心感、なんとなく離れがたくて頭をその温もりに擦り寄せ、サンジはその居心地のよさに逆らわず、ゾロの声を聞いたような気がしながらまた意識を手放した。
次に意識を浮上させたのは、まだ夜中のうちで数十分間の気絶だったようだ。うーん…と唸りながら目を開けてぼんやり天井を見つめてからゆっくり自分の状況分析を始める。確か…ゾロと喧嘩別れして、アルコールでぶっ倒れて……あれ?おれこんな所で倒れたっけ、自分で移動したのか?それさえも曖昧だ。気だるさを感じながらも体を起こし、頭痛を覚える頭をおさえて床に視線を落としたまんまで自分が口走ったことを思い出し盛大に落ち込んでしまう。おれはとんでもなく取り返しのつかねぇこと言っちまったんだ、関係修復も難しいだろうし、更に悪くなるかもしれねぇ。自嘲気味に軽く鼻で笑って
「なに、してんだろうな…おれ。
別れたくなんかねぇよ、ゾロ……」
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