トラノコ 2021-10-09 01:38:13 |
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ゾロ
勢いで出てきてしまったものの、自分の言った事に段々腹が立ち、壁にもたれ掛かる。よく考えろ、そもそもこうなった原因は俺じゃねぇか。呑めねぇあいつに強い酒まで呑ませて、好きにしろ、なんて都合良すぎんだろ。なんて情けねぇんだ俺は。あいつの事になるとどうも、考えが鈍る。今更後悔したって遅せぇよな、あいつもあの怒りようだ。俺の顔なんざ、見たくねぇはずだ。明日になりゃ、あいつも落ち着いてるはずだ、ちゃんと話さねぇと。
…今日のところは寝るとするか。そう思い離れようとすると、コップの割れるでけぇ音に嫌な予感が的中する。…あいつッ!!急いでキッチンに入ると、倒れてるサンジに駆け寄り、散らばってるガラスも関係なしに倒れてるサンジを抱きかかえ移動させる。怪我はしてねぇな。しかし、顔を真っ赤にして、手を伸ばし俺の名前を呼ぶあいつの顔が忘れられず、思わずニヤけそうになる。ったく、こんな時に何考えてんだ俺は。しっかりしろ。自分に言い聞かせ、強い酒を呑ませた事に酷く後悔をする。でも、俺をちょっとでも必要としてくれた事が嬉しくて、堪んねぇぐらい愛おしくなり、寝てる…ってかほぼ気絶してるサンジを強く抱き締める「…悪ぃな、サンジ。」そう言い頭を撫で、キッチンに向かい床に散らばってるコップを片付ける。
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