名無しの大樹 2021-07-20 20:12:35 |
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>灰谷
雲ひとつない深淵の空に、きらきらと輝く月ひとつ。輝きをます月は何時もより紅く煌めき、その光で照らされた森を静かに魔力で満たしていく。
その森の中を、天は駆け巡っていた。
その格好は何時もの妙にダサいTシャツではなく、黒地に紅い糸を踊らせた和服。揺らめく白い髪を瞳と同じ色の華が飾っていた。
嗚呼、それにしてもどう言うことだろう。さっきから聴こえてくるのは。森が五月蝿い程に騒いでいる。風も魔力で湿って、四肢にまとわりついてくる。そして、魔力の匂いに混じって香るのは、くらくらするほどの
「...ちのにおい」
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