オーナー 2021-07-17 21:17:51 |
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>38 ハンナ
( 外国行きのチケットの購入。その言葉を聞けば、例によってレオンの垂れた眉毛は釣り上がり。演説への野次と飲み比べ。それだけでも十分驚かされたというのに、まだあったということ。そしてまだまだ面白いエピソードがあるのだろうと思えば、はっはっ、と笑ってしまって。続けて話を聞いていれば、内容はもちろん、楽しそうに話すハンナの姿でこちらもつられて面白くなり、顔にはまた笑みを浮かばせていて。"あなたの番"と云われれば、何を話そうかとグラスを眺めながら少し考えて。ああ、そうだ、と言い口を開けば、酔っているからなのか彼のもともとの性格なのか、捲し立てて。話し終わったと思えば、ぐいっとシャンパンを飲み干して )
わたしは大学で法学を学んでいましてね。ええ、わかりますとも。"なぜ工員の息子が法学を?"と思われているでしょう。
そう、労働者の家に生まれた者は労働者になる!普通はそういうものです。しかし。
わたしは違った。父の仕事を手伝っているうちに、子供ながらにこの環境を変えたいと思ってね。そういうことで大学に入り、法学を学んでいるわけです。
ゆくゆくは弁護士となり、彼らのために活動をしていくつもりです。
>39 カレアム
ああ、いや、この街ではない。子供の頃に引越してきてね。
生まれたところはもっと田舎だった。
( オレンジ色の街灯が映る夜のティウ川をゆっくりと歩く影が二つ。そのうちの一つは両手を後ろに組みながら歩いていて。"考えていない顔"と云われれば、まあな、と口元を緩めさせて答え。しかし、この先にベンチがあったような、なんていうことも考えていて。カレアムに生まれのことを訊かれれば、またまた笑いながら答え )
きみは?
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