匿名さん 2021-07-15 22:58:55 |
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す、すみません……分かりました。
(此方を責めるような事は勿論言ってはいないが,口調がきついように感じて無意識に謝る.貴族の彼も身分の違いで辛い経験をしたのだろう,彼が気にしないで欲しいと言うのなら,出来る限りそうしようと頷く. そして化粧の出来上がりに彼の口角が上がったのを見て,気に入ったようで良かったと胸を撫で下ろす.そう思ったのも束の間,彼は勢いよく此方に手を回し,耳元で嬉しそうに感謝を述べ,先程まではファミリーネームだったがファーストネームで呼ばれる.いきなりの事に驚いて目を丸くして,緊張で鼓動が早まったせいで,彼に触れられた部分は冷たいが,自身の体温は熱くなっていき,耳まで赤く染まる.元々感情表現の豊かな彼ではあったが,まさかこんなにも喜ぶとは思ってもいなかったため,空いた両手はどうしたらいいのかと彼の後ろで宙に浮かせたまま,どういたしましてと返す余裕もなく,いつもより声は吃り)
えっ、い、いえ…わ、私は何も……!
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