管理人。 2021-01-29 15:12:00 |
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>43 睡
( 騒がしいゲームセンターの中だから、小さな言葉は伝わらない。否、伝わらなくても良かったのだ。お節介だと思われて、離れられてしまったら、きっとその方がずっと辛い。だから、これは予防線。面と向かってはっきりと、伝わる声を出すことができないわけじゃない。静かに呟いたのは、聞こえても、聞こえなくても良いようにしたかったから。彼も來も、過去の呪縛に囚われているのだと思う。断片的にしか知らないくせに、心配して突っ走るのはどうなのか、とも。「そっか……うん、頑張って」二人が、ちゃんと話すのが良いと思った。追うつもりもなければ、一人でこのままメダルを消化しようと。そのつもりだったけれど、彼の瞳は此方を向いている。きっと心配と不安が顔に出てしまっていたのだろう。隠すことができるほど、器用じゃない。「一緒に……でも、良いの?一人で行くんじゃなくて」本当は、聞くよりも早く探してあげるべきだとわかっていた。來は今見付けてあげないと、心を閉じたままでいるんじゃないか。わかっていても尋ねてしまうのは、まだ自分が部外者だから。いくら仲良くなったといえど、兄弟の問題に踏み込んで良いものなんだろうか。考えていても無駄なのに、色々なことがぐるぐると頭を回る。冷静になろうと、機械的にメダルを投入して、操作する。先程まで順調に吐き出されていたものが、今はあまり出てこない。不思議とタイミングが掴めなくなっていた。不器用にも程がある。「私は、睡と來がまた話せるようになったらって思ってるよ。嫌だ、じゃなくて、悪くはないって思えるような手伝いができるなら。やっぱり重いかな?」ぽつりと呟いた本音。歳上の威厳も何もない、ただのお人好しとしての言葉だった )
( / 名前を見たらつい動かしたくなってしまいまして、突然再開の文章を投げることをお許しください。希望エンドに関しまして、月は1か3(3については二人を連れ出すことが可能であればのこと、基本は1を主軸として)、楸は4に向かって動いていて、最終的には物語を離脱しようとしておりますが、1に落ち着くのもありなのかな、と。相変わらずふわっとした答えで申し訳ないです。現在楸の方もお返事作成中です。 )
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