魔王 2020-11-10 20:05:51 |
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……あ、……っ、急に倒れてくるな!鍛えてないからバランスを崩すんだろう!
(相手の息遣いさえ聞こえる距離、心臓の鼓動が互いの体を伝って聞こえてくる。柔らかなリズムのそれをいつまでも聞いていたい気さえした。視界いっぱいに顔が広がりソウゴしか見えない。しかし自分の世界がこの男に満たされたこの風景も悪くない、それどころかずっと見ていたい。手を繋いだ時とは比べ物にならぬほどの接触面積、足と上半身と腕と、様々な所が触れ合って、そのどれもが暖かかった。眠気に誘われていた体にはちょうど良い心地良さ、そしてその体が視界に広がる男のものだというなら、そのまま傍にいて欲しいとまで思う。胸が高鳴り心臓が血を巡らせすぎてぼんやりとした頭の中そんなふうに考えていると、不意に2人の体が離れかけた。反射的にその体温が奪われぬように、この視界が違わぬように、腰に手を回して離れていく体を止めようとする。しかしそこで自分の行いに気がついて、恥ずかしさのあまり目を反らすと渾身の力で相手の体を押しのけてベッドから飛び起きる。やっと頭が正常に動いてきたがパニックなのは変わらない。深く深く深呼吸しつつ、背を向けたまま一方的に文句を投げつけ)
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