魔王 2020-11-10 20:05:51 |
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あぁ、いい景色だ。…俺達ならきっとこの景色を俺の時代まで残すことができる。まだお前にな見知らぬ景色を見せて欲しい、頼んだぞ。それと……ありがとう、ソウゴ
(煌めく夜景はため息が出るほど美しい。得意げに問いかける声色に調子に乗るなと行って小突いてやる所だが、こればかりは素直に同意する他ない。見た事のない光景に胸は高鳴り、しかし風は心地よく心は静かで妙な気分だ。そして相手と同じことを願う、すなわちこの景色がずっと続いて欲しいと、自分が生きていた時代まであり続けて欲しいと思うのだ。そしてこれから知るであろうまだ見ぬ景色、それはきっと1人では行けない場所だ。たとえ長い時間をかけて1人でたどり着いたとしても意味を成さない場所、相手と2人で訪れるからこそ価値がある場所に違いない。つまり、当然この相乗りを降りるわけがない。たまに相手に全てを預けることで見える景色、それがどんなものなのかやはり想像はつかなくて、しかし相手に連れられるなら記憶に残る場所に違いがなくて、胸に期待や希望が溢れてくる。つくづくたったひとつの行動でこちらの心を揺さぶる相手だ。帰ろうという声にひとつ頷く。流れていく夜景から相手の背中の方へと目線を戻すと、掴まる為に回していた腕を緩めて、今度は優しく後ろから包むようにその体を抱きしめる。そして相手に体を寄せもう少しだけ体重を預けるとその名前と共に感謝を伝え)
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