魔王 2020-11-10 20:05:51 |
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うん、遅くなっちゃってごめんね。それと…俺を選んでくれてありがと、ゲイツ。
(半ば飛びつくように抱きついたこの身をしっかりと受け止められる。温かくて頼もしくて漸く自分の居場所に戻ってきたような安堵感だ。ゆっくりと吐き出す息も埋められる顔も添えられる手もそれだけ相手が不安な想いを抱えていたのが伝わってきて、今はただそれが少しでも溶けるように身をよせる。顔が上がり視線が交われば相手の顔に笑みが浮かぶ。例え2人が高校生の平和な世界線に行こうともこの笑顔が見れないのなら意味がない。背中に回していた手を相手の頬に添える。からかいに乗っかるように緩い笑みと共に謝罪を口にする。時間軸の歪みが原因とはいえ、相手のことを忘れていたのは事実だ。それだけ不安定な足場の上で成り立ってる関係性だと改めて実感した。それに自分が記憶が取り戻せたのは根気強く元に戻ろうと解決策を探してくれた相手のおかげだ。もし、相手が普通の高校生の常磐ソウゴを選んだのなら観覧車の存在は消え今の自分だって居なくなっていただろう。指先で頬の輪郭なぞってはしっかり相手の目を見て言葉伝え)
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