魔王 2020-11-10 20:05:51 |
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…うん、分かった。 じゃあまた放課後ね。
(両肩に手を置いて声を掛ければひとまずは叫ぶのを辞めて落ち着いてくれたらしい。だが、その表情は寂しそうな憔悴した様な物で、相手とは初めてまともに顔を合わせたはずなのに胸がぎゅっと強く締め付けられた。そんな顔をさせては行けないと誰かが警鐘を鳴らしてる様な気がする。だけど胸に訴えかけてくるそれが何かまでは分からなくてきっかけであろう相手を見つめるばかりだ。一瞬お互いの目線が交わる。此方を見ているはずなのに自分を通して違う何かを見ているようなそんな感覚。その主を更に探ろうとしたら顔を反らされた。その行為にまた胸の何処かが痛んだ。少し間が空いて放課後の話を切り出され、素直に頷いて了承をした。そのまま背を向けた相手を引き止めるにも何を言っていいのかわからず、何とか約束を復唱するだけで去っていくのを見送り)
__ ごめん、掃除が長引いちゃって
(それから胸に妙なもやもやを抱えたまま時間は過ぎていく。数学の小テストもあまり解けなかったし、あまり授業にも集中出来なかった。気づいた頃にはもう放課後で、掃除当番の仕事に向かう。それが終わった頃には殆どの生徒は部活にいくか帰宅するかで教室に残っている生徒は疎らだ。約束通り隣のクラスに向かうが今朝の相手の態度を思い出して一旦足が止まる。困っているなら助けたいし、自分が何か関わっているなら尚更何とかしたい。いつもの人助けよりも幾らか強く思うのが何故なのか疑問を抱えながら教室のドアを開ければ中に相手の姿が見える。そのまま中に入れば少し遅くなった理由述べながらも近づいていき)
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