魔王 2020-11-10 20:05:51 |
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誰がお前の心配なんか……_______っ?!おい何時まで入ってる、何かあったのかっ?!
(なんとなく覗くなと釘を刺されているような気がしたが、そんな余裕などあるはずもない。子供じゃあるまいし風呂で何かあることも無いだろう。一旦自室に戻りバスタオルで髪を乾かす。先日あいつに髪を乾かして貰ったのは気持ちが良かったなとぼんやり思い出す。あんな触れ合いも今日のようなやり取りも思い返せば恥ずかしいが心は満たされるものばかりだ。もっとあいつとあんなふうな時間を過ごしたい。今こうやってひとり相手の事を考えているだけで少しもの寂しくなるくらいには、あいつの隣を望んでいる自分がいた。考えを巡らせるうちに髪も乾かし終わってふと時計をみる。そこそこの時間がたったはずだが、風呂から誰かが出てきた気配はない。片腕を使えないとはいえ時間がかかりすぎではないだろうか。片腕が使えないことでなにか不具合でもあったか、まさか滑って転んだのか、とあらぬ心配が膨らみ、とりあえず様子見をと階下に降りる。覗くなと釘を刺されている以上忍び足で風呂場の前へ移動すると中の様子を探るため聞き耳を立てた。しかし風呂場からは何も聞こえない。人が動作する音がないのだ。まさか本当に滑って転んでいるのか、それとも別の要因が……暫く悶々と考えを巡らせたが答えはでず、結局心配は膨らんでいてもたっても居られなくなり、勢いよく風呂場のドアを開けて叫び)
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